米国航空宇宙局(NASA)は5月20日、同局が進める有人月面探査計画「アルテミス計画」の月着陸船として、Blue Origin製の物を採用すると発表した。
Blue Originは米国の民間宇宙開発企業。アマゾンの共同創業者ジェフ・ベゾス氏が立ち上げ、宇宙船やロケット本体、ロケットエンジンなどの開発や民間宇宙旅行サービスを手がける。
アルテミス計画では複数回のロケット打ち上げを予定しているが、同社が担当するのは「アルテミスV(アルテミス5号)」ミッション。
同ミッションは、あらかじめBlue Originの月着陸船を地球から月軌道上の拠点(ゲートウェイ)へ送り込み、あとからNASAのオリオン宇宙船でやってきた4人の宇宙飛行士の内2人が月着陸船に移乗。月面着陸するというものだ。
着陸予定地は月の南極地域で、1週間ほど滞在した後、帰還するという。
NASAでは今回の決定について、先行ミッション(アルテミスⅢ・Ⅳ)でSpaceX(米国の宇宙開発企業)のシステムが採用されたことにも触れ、両社が競争することでイノベーションやコスト削減の推進が期待できるとしている。
Blue Originが参加するアルテミスVミッションの打ち上げは、順調に進めば2029年に実施される予定だ。
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