Google Pixelの新製品に見た「ミライのスマホとタブレット」
グーグルが2023年の開発者会議「Google I/O」を開催しました。今回のイベントでは、新たに日本語にも対応するグーグルのAIチャットボット「Bard(バード)」や、Google Pixelの新しいデバイスの話題が盛りだくさんでした。グーグルのAIにより、私たちが日ごろ使っているデジタルデバイスがどのように変わろうとしているのか、Google I/Oの発表を受けて考察してみたいと思います。
グーグル「Bard」が日本語対応
Bardは現在グーグルが開発を進める大規模言語モデルの「PaLM2」をベースにした生成AIチャットボットです。ライバルにはOpenAIの大規模言語モデルである「GPT」をベースとする、あの有名な「ChatGPT」があります。
Bardは現在グーグルによる試験運用中のサービスとして、Chromeなどウェブブラウザー上で利用できます。URLは「https://bard.google.com/」。事前にGoogleアカウントをつくる必要があります。
Google I/Oがスタートした日本時間の5月11日から、Bardが日本語にも対応しています。筆者も試してみました。質問の内容にもよると思いますが、ChatGPTよりもBardの方が回答の生成が早くできるようです。回答のテキスト全文が素速く、一息に生成されるBardのユーザーインターフェースの方が、せっかちな筆者には合っているようにも感じます。
AIチャットボットはタブレットの価値を変える?
Google I/Oの基調講演では、グーグルによるPixelシリーズ初のタブレット「Google Pixel Tablet」の詳細が明らかにされました。高性能な純正チップセット「Tensor G2」を搭載する11インチのAndroidタブレットです。日本でも6月20日に発売されます。
本機のもっとも興味深いポイントは、専用の充電スピーカーホルダーにタブレットを装着すると、Google Nest Hubシリーズのような据置型スマートディスプレーになるところです。スピーカーホルダーに内蔵するスピーカーがパワフルなサウンドを再生する、エンターテインメント連携もまたユニークです。
ブラウザー版のBardも、音声によるテキスト入力機能を使ってAIに質問を伝えられます。Pixel Tabletの音声入力インターフェースをGoogleアシスタントだけでなくBardの利用にも最適化できれば、人とコミュニケーションを交わせるAIロボットとしてもタブレットの価値が拡大しそうです。Pixel Tabletは高精細なディスプレーを搭載しているので、画面にアバターなどを表示してタブレットをキャラクター化できれば、さらに深くのめり込んでしまうと思います。
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