ハイエンドコンデジと同じ1型センサーから始まったソニーの「VLOGCAM」だが、とうとう35mmフルサイズセンサーを搭載した最上位モデルの「ZV-E1」が登場した。
1型、APS-C、フルサイズと、同じシリーズに3つのセンサーサイズがあるってのも斬新だけど、そもそもカメラや映像のノウハウがなくても、誰もがきれいな動画を撮ってシェアできるカメラというコンセプトで、フルサイズセンサーを搭載したというのがすごいのだ。
センサーサイズが大きくなると、そのぶん重く、高価になるので、そういうコストを許容してくれるハイエンドユーザーがメインになりがちなのだけど、ZV-E1はVLOGCAMなので、気軽に動画を撮りたい層がターゲットなのである。
しかも、最新モデルだけあって、AFは最強。動画撮影中でも猫を捉えたら離さないし、音はいいし、手ブレ補正も強力なのだ。
冒頭の写真は、実はこれで撮った4K動画から切り出したもの。動画から切り出した1カットでこれなのだ。階調もしっかり出てるし、ボケもきれいだし猫もかわいい。
さらに面白いのが「シネマティックVlog設定」。映画と同じ「2.35:1」の超ワイドで、秒24コマまで、映画で使われるルック(映像の見た目や印象を調整する機能)を使ってシネマっぽい映像を撮れるのだ。
そこから切り出したうちの猫を3枚ほど。新しく買ってきた猫用のおやつが気に入ったらしく、左手でおやつを持ちつつ、右手にZV-E1を持って撮った動画から切り出してみた。
さすがのクオリティだ。色が渋めなのは「S-Cinetone」という映画向けのルックを当てているから。
というわけで、ZV-E1をワンセット抱え、いつもの「保護猫シェルター QUEUE」へおじゃまして、午後のまったりタイムの猫たちの様子を「シネマティックVlog設定」でいっぱい撮ってきた。
まったりタイムなので、こんな状態なのだ。これも動画から切り出したもの。猫たちはみんな部屋の中央に集められた猫ベッド群に、それぞれ1匹だったり2匹だったり3匹だったりが集まって、くつろいだり昼寝したりしてたのである。
そんな猫たちの様子を、「YouTube」にアップしたので、ぜひご覧あれ。
「シネマティックVlog設定」で撮った複数の動画をつないでみた、まったりし動画。
まったりタイムなので猫たちは半分寝てるけど、この何てことのない動きの少ないシーンだからこそ、画質が大事なのだ。
このカメラ、動画優先仕様なので、画素数も約1210万画素なんだけど、静止画モードで撮ってもきれい。高感度にすごく強いので(なにしろ最高でISO40万9600なのだ)、室内猫もきれいに撮れる。
こちらは、猫が中に入って遊ぶドーナツ状の遊具に隠れてた子猫が顔を出した瞬間。すでにトライアル(ここ「QUEUE」では、里親希望の家にいったん仮譲渡し、その後、正式譲渡という流れになっている)も決まってるそうである。
最後に、まったりタイムっぽい瞬間を1枚。
さすがにフルサイズセンサー搭載機で、フルサイズセンサー用のレンズを付けて、となると少々重くなるので、腕力的にスマホのように気軽に撮るってわけにはいかないけれども、設定はほぼカメラにお任せで、このクオリティの動画をさっと撮れるのは気持ちいい。
ズーミングも滑らかだし、ダイナミックアクティブ手ブレ補正もよく効いてくれる。飼い猫のVlogをカッコよく撮りたい人向けだ。
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筆者紹介─荻窪 圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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