米国第9巡回区控訴裁判所は4月24日、ゲームメーカーEpic Gamesがアプリ内課金などを巡りアップルと争っていた裁判で、アップルのほぼ完全勝利ともいえる決定を下した。
10項目の請求のうち9項目はアップルに有利な決定
裁判は2020年にEpic Gamesがアップルを訴えて始まったもの。2021年に地裁判決が出ていたが、結果を不服とした両社が控訴していた。
今回の控訴審判決では、Epic Games側が提示した10項目の請求のうち9項目について、アップルに有利な決定が下った。
ただし、地裁判決で裁判所がアップルに指示した「アプリ内課金以外の決済方法をユーザーに案内する行為を禁ずる条項の削除」が控訴審でも支持されるなど、Epic Gamesの主張もまったく通らなかったわけではない。
判決を受け、同社CEOのTim Sweeney氏はTwitterでコメントを発表。自分達の主張の一部は裁判所の支持を得たと前置きした上で、「次のステップに進む」と発言した。
Apple prevailed at the 9th Circuit Court. Though the court upheld the ruling that Apple's restraints have "a substantial anticompetitive effect that harms consumers", they found we didn't prove our Sherman Act case.
— Tim Sweeney (@TimSweeneyEpic) April 24, 2023
一連の騒動は2020年、Epic Gamesがゲームアプリ「Fortnite」のiOS版に独自のアプリ内決済システムを導入したことが発端。アップル公式のアプリ内課金システムを回避することで、同社への手数料支払いを避けようとした。
当時のApp Storeのルールでは、アプリ内課金はアップルが用意したシステムを使うよう定めていたため、アップルはFortniteをApp Storeから排除。これを不服としたEpic Gamesがアップルを訴えていた。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります