Windows用ゲームもかなり遊べる
MacはApple Siliconになって、それまでのインテル製チップ搭載機に比べてGPU性能が平均的にかなり高くなっている。M1やM2など、エントリークラスのチップでも、それ以前のインテルチップ内蔵のものに比べてGPU性能が高いからだ。MacBook Proの上位モデルなど、Apple Silicon以前には独立したGPUチップを搭載していた機種も、Apple Siliconの内蔵GPUで同等以上の性能を実現している。PD18は、Macが搭載するGPUをWindowsからも効率よく利用できるようにすることに力を入れている。そのため、Apple SiliconによるGPU性能の底上げによって、PD18の仮想環境上でのWindows用3Dゲームの実用性も、インテル時代より平均的にずっと高くなっている印象だ。
Windows用のゲームは、Mac用に比べてかなり種類が多い。ゲーム用としての性能評価方法も挙げていけばキリがないほどある。ここでは、その中から、特に有名なFinal Fantasy XIV Onlineベンチマーク(https://jp.finalfantasyxiv.com/benchmark/)を試してみた。
これは、実際のゲームに登場するシーンを利用して性能を評価するもの。実際にファイナルファンタジーXIVで遊びたい人の性能指標になるのはもちろん、DirectX 11を利用しているので、同様の他の3Dゲームの動作環境として適しているかを評価する際の参考にもなる。
結果はほぼ標準的な設定で、スコアが7624と出た。これは「やや快適」というレベルなので、十分に遊べるはずだ。
このスコアを出した際の仮想環境の設定は、CPUのコア数を8、メモリの割り当ては8GBに設定していた。PD18では、仮想環境ごとの設定で、こうしたハードウェア関連の調整も簡単にできる。
上で述べたように、テストで使用したMac miniは、12コアのCPU、32GBのメモリを搭載しているので、これでもまったく余裕の設定だが、エントリーモデルのM1、M2を搭載したMacBook Air、13インチのMacBook Pro、Mac miniなどを想定して4コア、4GBの設定でも試してみた。それでも、スコアは7292と大きくは変わらず、やはり「やや快適」の範囲だったので、実際に遊ぶのに支障はないと思われる。やはりCPU性能よりもGPU性能が物を言っているようだ。
もう1つ、VR性能を評価するStreamVR Performance Test(https://store.steampowered.com/app/323910/SteamVR_Performance_Test/?l=japanese)も試してみた。
こちらは4コアでも評価は振り切っていて、完全に「VRレディ」となった。やはり種類が豊富なWindows用のVRアプリも安心して利用できるだろう。
今回のテストは、ごく限られた範囲のものだが、PD18の仮想環境上で動作するWindows 11には、機能面でも性能面でも特に不安はなく、Apple Silicon以降のMac上でも、これまでと同様、あるいはそれ以上にWindowsとの親和性の高い環境が実現できていることを実感させるものだった。
特にApple SiliconとしてミニマムなM1、M2を想定して、仮想環境に割り当てるCPUコアを4、メモリを4GBに設定した場合でも、十分にWindowsの3Dゲームが遊べる性能が確認できたのは大きい。これは同時にPD18のエディションがStandardでも、一般的なゲームで遊ぶのに遜色ないことを示している。
今回示したテストは、PD18のインストールから2週間以内であれば、すべて無料で実行できるものばかりなので、MacでWindowsを使う必要がある人は、各自の目的に応じて実際のアプリを使ってみて、事前に動作を確認することを強くお勧めする。
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