東京成徳大学中学・高等学校にはすべての生徒たちが「ひとり1台のiPad」を手にしながら、創造的な学びを実践できる充実したICT(情報通信技術)教育環境があります。この春に同校を卒業したばかりの4名の学生に、中高一貫の6年間にMacやiPadを活用して学んだ成果を振り返ってもらいました。
東京成徳はアップルのデバイスをICT教育に活かしている学校
東京都北区にある東京成徳は、前身である東京成徳学園の様々な歴史を受け継いで1998年に中高一貫校として創立されました。2000年代後半には本格的な海外留学制度を導入。生徒たちの英語によるコミュニケーション能力の向上にも力を入れながら、グローバル社会に対応できる人材を育成しています。
2017年度からはすべての生徒が入学時にひとり1台のiPadを持ちながら、教科書やノートのように日々の学習に役立てられる環境を作ってきました。かつてのコンピュータールームを「ラーニングコモンズ」として改修した教室には、MacBook Proなどを完備。生徒たちの中には、高等部に進学してから2台目の学習用デジタルツールとしてMacを買って、教室に持ち込む生徒も多くいるそうです。
英会話などオンライン授業にアクセスしたり、生徒たちが動画のライブ配信もできるように、学校の敷地内にはWi-Fiネットワーク環境が整備されています。ICT教育環境を段階的に充実させてきた東京成徳は現在、アップルが同社のデバイスやテクノロジーを学びのため効果的に採り入れた教育機関を認定するApple Distinguished Schoolに選ばれています。
生徒たちが自ら学ぶことを追求できる環境がある
東京成徳では「成徳(徳を成す)の精神を持つグローバル人材の育成」を教育方針に掲げています。英語によるコミュニケーション能力を育む学習環境が充実しているだけでなく、生徒たちが学ぶことに対して主体的に挑み、柔軟な対応力が身に着けられるように探究型の学習機会を整えています。
高校課程には「Diversity Seminar(ダイバーシティゼミナール)」があります。同校の特色である、ゼミ形式の授業についてICT活用推進部長・国際交流部課長・英語科教員である和田一将氏が次のように説明しています。
「生徒たちは高校1年生になると、総合探究の授業としてDiversity Seminar(ゼミ)を選択します。プログラミングやゲームの制作、東京湾の環境を学んだり、自然科学や医療、ビジネスプランなど、多岐に渡るゼミのテーマは毎年教員が企画します。4月になると、高校課程に進学した生徒に向けて教員たちがプレゼンテーションを行います。人気を博したゼミが選ばれ、開講するシステムです。様々なゼミの中で、MacにiPadなどアップルの学習教材を活用してプログラミングの基礎を学ぶゼミも好評です」(和田氏)
さらに高校課程の2年目には「実地踏査型研修旅行」として、グループに分かれた生徒たちが東京・大阪・福岡博多の3拠点を訪れて、フィールドワークを通じてそれぞれに決めたテーマを深掘りするカリキュラムが設けられています。
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