CODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)は3月28日、日本人向けの海賊版アニメ配信サイト「B9GOOD」の運営者などが中国当局に摘発されたと発表した。サイトは既に閉鎖済み。関係者は起訴され刑事裁判を受ける見通しだ。
アニプレックスなど6社の要請でCODAが対応
B9GOODは、中国国内で運営される最大級の日本人向け海賊版アニメ配信サイト。ウェブ解析ツール「SimilarWeb」によると、2021年3月~2023年2月までの2年間に合計3億回以上のアクセスを集めていたという。
CODAでは日本のアニメ関連企業6社(アニプレックス・東映アニメーション・東宝・バンダイナムコフィルムワークス・テレビ東京・NHK)からの要請を受け、当事者に代わり中国の関係機関にB9GOODを告発。2月14日から3月21日にかけて中国江蘇省の公安局が関係者の拘束や家宅捜索に踏み切った。
運営者は重慶市在住の男性で、海賊版配信により600万~700万元(約1.2億~1.4億円)の利益を得ていたとみられる。
また、運営者に依頼を受けて海賊版コンテンツをアップロードした女性2名や、B9GOODから他の海賊版コンテンツ配信サーバーへリンクで誘導し広告費を稼いでいた男性も家宅捜索と取り調べを受けている。
被疑者らは後日中国国内で起訴される予定だ。
CODAでは今後も、閉鎖したB9GOODの代替サイトなどの調査を進めていくとしている。
CODAは日本産コンテンツの積極的な海外展開の促進を目的に、コンテンツホルダーが協力して海賊版対策などを講じるための組織として、経済産業省及び文化庁の呼びかけにより設立された民間団体。
権利者の許可なくアップロードされたコンテンツの監視や削除要請、知的財産権などについての広報啓発活動などに取り組んでいる。
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