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「デジカメ風」「5Gゲーム機」「衛星対応」MWCで見つけた謎スマホまとめ

2023年03月18日 12時00分更新

 MWC名物、マイナースマホ(変態端末)まとめ。「MWC Barcelona 2023」にはマイナーメーカーのスマートフォンも展示されていた。あまり見たこともないブランドの製品や「これがスマホなのか?」と思えるような、謎な製品をいくつか紹介しよう。

見たこともないスマホがいっぱい

レンズ交換可能なデジカメスマホ「Yongnuo YN455」

 中国でデジカメ用の互換レンズを作っているYongnuoが、自社のレンズをつけるために開発したと思われるスマートフォンが「YN455」。見た目はレンズ交換式のミラーレスカメラだが、本体はしっかりとAndoridで動いており、しかもSIMカードスロットを備えて4G通信が可能だ。チップセットはSnapdragon 660、メモリー6GB、ストレージ64GBに5型ディスプレーを搭載。バッテリーは4400mAh。気になるカメラセンサーはソニーの2000万画素だ。

カメラにしか見えないYongnuo YN455

 実はこのカメラ型スマホはYongnuoの3機種目となる。初代「YN450」は日本のCP+ 2019でも展示されたことがある。YN455よりフラットなボディーにEFマウントという謎仕上げだった。その後、マウントをマイクロフォーサーズにした「YN450M」が登場。そしてYN455ではグリップをつけた形状とし、マウントもそのままマイクロフォーサーズを引継ぐことでカメラとしての使い勝手も高めた。Yongnuoが互換レンズを作り続ける限り、再び後継機がでてくるかもしれない。

マイクロフォーサーズレンズが使えるAndoridスマホでもある

ポータブルゲーム機にしかみえない「5Gゲーミング機」

 こちらは開発中のものだが、このまま市販化される予定のゲームマシン。しかも、5Gの通信機能を内蔵しており、Androidで動くらしい。本体には左右にゲームパッドが取り付けられており、取り外しはできないようだ。

ゲームパッド付き5Gモデル

 上部から見るとキーパッド部分以外はかなり薄い。力を左右から加えると割れてしまうのではと、ちょっと心配になるが、すでに製品化の準備はできているということで大丈夫なのだろう。

本体はかなり薄い

 気になったのはチップセットがSnapragon 480である点。ゲーム機としては非力なのだが大丈夫なのだろうか。クラウドゲーム用で本体の性能はあまり気にならないのかもしれないが、いずれにせよ中国で発売される日を待ちたいものだ。

チップセットはSapdragon 480

ファーウェイスマホを5G化するメーカーから
タフネススマホ「V900」

 ノキアとファーウェイが50%出資するTD-Techは、中国でネットワーク関連機器を展開しているが、スマートフォンもわずかだが製品化している。なお、TD-Techはファーウェイの「HUAWEI P50」や「HUAWEI Mate 50」など、5Gに対応していないスマートフォンを5Gに対応させ自社ブランド名で販売している。MWCで展示されていた「V900」はコンシューマー向けではなく産業用途向けのスマートフォンだ。

B2Bや産業向けのV900

 チップセットは不明だが5Gに対応。6.5型ディスプレーに5000万画素カメラを搭載、バッテリーは4670mAhで本体重量は245g。本体の強度は1.5メートルの落下に耐え、1.5メートルの水中で40分間使用可能だ。

タフネスモデルだがスタイリッシュな外観だ

中国キャリアの自社ブランドスマホ「NZONE 50 Pro」

 中国では3つのキャリア(中国移動、中国電信、中国聯通)がそれぞれ自社ブランドのスマートフォンも販売している。中国移動の「NZONE 50 Pro」もそんな製品の1つで、チップセットはMediaTekのDimensity 700を搭載、メモリー8GB、ストレージ128GB、5000万画素カメラと5000mAh 40W急速充電バッテリーを搭載。

中国移動ブランドのスマホ「NZONE 50 Pro」

 カメラ周りのデザインはファーウェイやHONORに似せた円形台座を採用。5Gスマートフォンとしては比較的低価格だがスタイリッシュなデザイン。価格は1800元(約3万6000円)。

緑とブルーのカラバリも悪くない

衛星通信対応のキャタピラーブランドスマホ「CAT S75」

 キャタピラーブランドのタフネススマートフォンの最新モデルが「CAT S75」。IP68、IP69K、IM-STD-810Hとタフな仕様をクリア。落下試験は1.8メートルまで行なわれている。チップセットはMediaTekのDimensity 930、メモリー6GB、ストレージは128GB、ディスプレーは6.6型でCorning Gorilla Glass Victusでカバーされている。メインカメラは5000万画素だ。

タフなスマホ、CATの「S75」

 本体サイズは約80×171×11.9mm、重量268g。タフネススマートフォンとしては薄い方だろうか。ここまでの性能を持った製品ならほかにもあるが、S75はMediaTekの衛星通信ソリューションに対応しており、4Gや5Gの電波がないところでも緊急通報ができる。利用には別途Bullitt Satellite Connectへの加入が必要で、2023年4月からヨーロッパ全土でサービスが始まる。

厚めのボディー。衛星通信にも対応

 衛星サービスの料金は現時点では不明だがそれほど高くはならないだろう。携帯キャリアではなく端末メーカーに一定の通信費用を毎月支払うというのも、新しいビジネスモデルだ。

ヨーロッパ以外での展開は現時点で不明

見た目がかわいい子供向けタブレット
「Nokia T10 with Kids Cover」

 ノキアブランドのタブレット「T10」は2022年7月に発売されたUNISOC T606をチップセットに採用するエントリークラスの4Gタブレットだ。このT10に落下防止とカラフルなボディーに変更させるカバーを取り付けたモデルが「Nokia T10 with Kids Cover」である。子供が毎日使いたくなるような親しみある色合いがかわいい。本体を立てて使うことも可能。ディスプレーは8型でカメラは800万画素、バッテリーは5250mAhを搭載する。

カバーの色がかわいい「Nokia T10 with Kids Cover」

マイナーチップセットの5Gスマホも種類が増えてきた

 Nokia T10が採用したチップセットを開発するUNISOCは低価格な5Gチップセットも開発しており、中国や新興国向けのエントリー5Gスマートフォンに採用されている。MWCのUNISOCブースにはT770を採用した中国キャリア、中国電信ブランドの「天翼2022」、T760採用のZTE「遠航30S」、同じくT760採用のハイセンス「H60」が展示されていた。

UNISOCチップ採用の「天翼2022」「遠航30S」「ハイセンスH60」

 以上のように、世界にはまだまだ知らないスマホが存在するのだ。

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