マイクの音質にも注目! 「Sonarworks SoundID」も利用可能
1日中使える軽さと駆動時間、2.4GHzとBluetooth両対応のCORSAIRゲーミングヘッドセットが高コスパ過ぎた
ヘッドセット、マイクともにゲームプレイに使いやすい音質
PS5ではTempest 3Dオーディオに対応
ドライバーユニットには、50mmの大型ネオジウムドライバーを採用。感度は114dB(+/-3dB)、周波数特性は20Hz~20kHz、インピーダンスは32Ωと、この価格帯の製品としては標準的なスペックだ。調整をかけない場合の音質はやや低音に比重を置いたサウンドだが、中音域・高音域も聞き取りやすく、ゲーミングヘッドセットとして使いやすい。
定位もしっかりしており、音だけで周囲の状況を判断するような状況でも便利だろう。遅延に関しては実際にPCゲームで音を聴いてみたところ、2.4GHz帯での通信ではやや離れた位置でもまったく感じられなかった。カジュアルにゲームを楽しむスタイルであれば、まったく問題なく扱えるはずだ。
コアなゲーマーだと別途マイクを用意している人も多いだろうが、そうではない人にとっては、ヘッドセットと一体型になったマイクの性能は、とくにチームプレイが重要なタイトルでは気になるところだろう。CORSAIR HS65 Wirelessのマイクは音質もはっきりと聞きやすく、こもり感はない。この価格帯のゲーミングヘッドセットの中では、しっかりしたつくりになっているほうだなと感じる。
ただし、指向性がないため周囲の音やキーボード・マウスなどの操作音はある程度拾ってしまう。とはいえ特別うるさすぎることはなかったので、ボイスチャットでつながっている相手にうるさいと感じさせることはないと思う。
また、CORSAIRのPC向けユーティリティー「iCUE」によるチューニングも効果的だ。公式サイトからダウンロード後にインストールすることで、Dolby Audio 7.1 サラウンドの適用はもちろん、NVIDIAの配信向けツール「NVIDIA Broadcast」のダウンロード、イコライザーによる音質調整、ヘッドセットの自動シャットオフ時間や音声ガイドのオン/オフといったカスタマイズが可能となる。
とくにDolby Audio 7.1 サラウンドは、ゲームだけでなく対応する映画コンテンツを視聴する際にもありがたい。どくにド迫力の銃撃戦やカーチェイスといったシチュエーションがある映画作品だと、臨場感溢れる音で楽しめるのでぜひ試してみてほしい。
チューニングに関しては自分でイコライザーをいじったり、プリセットを適用したりもよいのだが、本製品はカスタムプロファイル作成機能「Sonarworks SoundID」を利用できる。簡単に説明すると、最初に選んだ特定の音源に対し、「プロファイルAの音とプロファイルBの音、どちらが好みか」を複数回選択していくことで最終的に好みのEQを適用したカスタムプロファイルが完成するという仕組みだ。
その場で聴かされる音を選択していくだけなので効果も分かりやすく、EQでどんなプリセットを適用したらいいか迷ってしまうようなユーザーにとっては非常に便利。チューニングの選択肢を増やしてくれる意味でも、一度試してみて損はないはずだ。
なお、PS5では「iCUE」は使用できないかわりに、独自機能の「Tempest 3Dオーディオ」に対応している。立体音響はPS5の注目機能の1つでもあるため、機会があれば試してみることをすすめたい。
最後に、実際に使っていてとくに気に入ったのは、軽さの部分。MMORPGを長時間プレイしたり、FPS系のランクマッチで熱くなって何時間もプレイしたりしたいという人にとって、ヘッドセットが重いと疲れてしまうことも結構ある。
加えて、軽さを重視するとどうしてもバッテリー駆動時間や機能などをそぎ落としている、もしくは価格が高くなる傾向にある。しかし、「CORSAIR HS65 Wireless」の場合はある程度しっかりと機能は備えつつ、長時間駆動も実現しており、さらにゲーミングヘッドセットとしては高額な部類でもない。カジュアルにゲームを楽しみたいけど、音にはこだわりたい人にはピッタリなモデルに仕上がっている。
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