2023年になり、1月のCESにてAMDは3D V-Cashe搭載したSocket AM5対応Ryzen 7000X3Dシリーズを発表。その後、TDP 65Wの末尾に“X”がなく、発熱や消費電力を抑えたRyzen 7000シリーズを発売。
そして3月3日には、Ryzen 7000X3Dシリーズの「Ryzen 9 7950X3D」と「Ryzen 9 7900X3D」の2モデルを国内にて発売して話題を呼んだ。そんな最新のRyzen 7000シリーズを搭載したPCを使ってみたいが、PCを自作するのに自信がない、などと言った人にはBTOメーカーのPCの購入がオススメだ。
近年のBTOメーカーのPCは、PCパーツの大量購入などにより、自分で組み立てるよりも安価にPCが購入できたり、トラブル時のサポートなども充実している。自作PCは各パーツを、自分で選びオンリーワンのPCを組み立てられるメリットがある。しかしながら、自分でパーツを選んだり、組み立てたりする手間よりもお買い得に購入できPCとして使えればOKという人には、BTOメーカーPCを選び、必要に応じてBTOメニューでカスタマイズする方がお手軽だ。
そこで今回は、Ryzen 7000シリーズを搭載した各BTOメーカーのPCをいくつかご紹介したい。製品ラインアップを紹介する前に、実際にRyzen 7000シリーズを搭載したPCがどれぐらいの性能を持っているのか、1台ピックアップしてご紹介したい。
お借りしたPCは、フロンティアの「FRGB650/R92」。「FRGB650/R92」は、CPUにAMD「Ryzen 9 7900X」を採用し、ビデオカードにNVIDIA「GeForce RTX 4080」を採用したPC。メモリーは近年のゲーミングPCでは最低限必要な16GBよりも多い32GBで、ストレージはPCゲームもたっぷり保存できる1TB SSDを搭載し、PCゲームをプレイするなら、困ることがない性能を有している。
「FRGB650/R92」の主なスペック | |
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CPU | AMD「Ryzen 9 7900X」 (12コア/24スレッド、5.6GHz) |
CPUクーラー | 空冷CPUクーラー (サイドフロータイプ) |
グラフィックス | NVIDIA「GeForce RTX 4080」(16GB GDDR6) |
チップセット | AMD B650E |
メモリー | 16GB×2(DDR5-4800) |
ストレージ | 1TB M.2 SSD |
インターフェース | DisplayPort出力×3、HDMI出力、USB 3.2 Gen2 Type-C、USB 3.2 Gen2 Type-A×3、USB 3.2 Gen1 Type-C、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、USB 2.0 Type-A×6、2.5G LANほか |
電源ユニット | 1200W(80PLUS PLATINUM) |
サイズ | 約232(W)×496(D)×493(H)mm |
OS | Windows 11 Home |
その分、価格が45万2800円とやや高価だが、AMDの最新チップセットAM5に対応し、最新のAAAタイトルも快適にプレイできる性能を有するので、今後5年以上長く使いたい人にはオススメの1台だ。AMDのRyzenは、2017年に第1世代が発売され、その後5年もの長い間、AM4チップセットを採用し続けた。
AMDは競合のインテルよりもチップセットを長く採用し続け、エコシステムを重視する傾向にある。2022年9月に初めて次世代のAM5チップセット対応のRyzen 7000シリーズの登場したことを考えれば、多少高価でも最新チップセットで購入しておきたい。そうすれば、CPUやビデオカードといった各パーツだけを変えるだけで、簡単に性能アップも図れ、長く使うことができる可能性が高いというメリットもある。
メモリーもAM4チップセット時はDDR4だったが、AM5では最新のDDR5のみが使用でき、メモリーの性能も向上している。ストレージに関しては、AM5は次世代規格PCI Express 5.0(Gen5)にも対応しているが、PCI Express 4.0(Gen4)のSSDを採用している。
Gen5 SSDは発熱量が高く、それを抑えるためにファンを備えた大型のヒートシンクが必要だったりと、現状使い勝手が良くなく、製品ラインアップも少ないため、未だBTO PCでは採用例がないが、今後アップデートできる余地がある点は覚えておきたい。
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