第225回
最大32kbpsだけど月250円で使い放題(?)のSIM、mineo「マイそく スーパーライト」に早速加入した
特徴的なサービスを次々発表しているmineoから新プラン「マイそく スーパーライト」が登場した。「マイそく」は、MVNOでは弱点となる平日昼休みの時間帯の混雑を逆手に取り、昼休みは最大32kbpsでそれ以外の時間帯は使い放題となるプランだが、その新コース「スーパーライト」は常時最大32kbps! ただし、料金は月250円と非常に安価だ。実際に加入して何ができるか考えた。
原則使い放題だが、通信速度はアナログモデム並の32kbps
月250円の安さと引き換えになるのは前述のとおりに速度だ。今回の「スーパーライト」の登場で、mineo「マイそく」は4つのコースになったが、なんとかスマートフォンで使える感じなのは、上から2つの「プレミアム」(最大3Mbps、月2200円)と「スタンダード」(最大1.5Mbps、月990円)までで、「ライト」(最大300kbps、月650円)は通常利用でもかなり制限が生じ、今回紹介のスーパーライトとなると、一般的な意味での「インターネット」は無理だろう。
また、4つのコースで共通なのが、平日昼12~13時までの時間帯は最大32kbpsとなる点。この最大32kbpsはほぼ何もできないくらいの速度だ。となると、逆にこの速度やサービス内容でどんなことをできるかを考え、有効に使うというほうが建設的だ。
「スーパーライト」の申込は新規のみ
既存ユーザーのプラン変更は現状では不可
ちなみに筆者はすでに「マイそく ライト」の契約をしていた。その回線を「スーパーライト」にプラン変更すればいいと思っていたのだが、実はそれは不可。現時点で「マイそく スーパーライト」を契約するには、新規加入しか方法がない。また、mineoは特定サイトを経由したり、ECサイトでエントリーパッケージを購入すると、契約事務手数料の3300円が無料できたのだが、「スーパーライト」だけはそれは適用できない。3300円がきちんとかかるようになっている。
考えてみれば、ここまで安い月額料金では、新規加入のコストがペイできないのだろう。実は、日本通信SIMの月290円から利用できる「合理的シンプル290プラン」でも同様で、しっかり初期費用の3300円が請求される。
そのこと自体は仕方がない話だが、「マイそく スーパーライト」の料金が月250円ということを考えると、3300円は約1年1ヵ月分の月額料金となる。長期利用を見込んでいるならともかく、8ヵ月以下の短期利用などを考えているなら、契約事務手数料を安くできる方法+「ライト」という選択肢も加えたい。
早速届いて実測 この速度は懐かしさを楽しめる(?)
その「マイそく スーパーライト」だが、今回はドコモネットワークを用いるDプランで申し込んだ。ドコモ/au/ソフトバンクからネットワークを選べるのは、あらためてmineoの長所と言える。
申込みから数日してSIMが届いたので使ってみると、やはり32kbpsは32kbps。普通の意味での実用性は乏しい。ウェブブラウザーを立ち上げるとオンラインにもかかわらず「オフラインです」の表示が出たり、タイムアウトになってしまうことも多い。
32kbpsという数字だが、よく考えてみればインターネットの黎明期の一般ユーザーの速度だ。Windows 95よりも少し前、インターネットという言葉がメディアに出始めた頃のアナログモデムの速度は9.6kbps、高速な製品で28.8kbps、ISDNでも64kbps。筆者が1994年に初めてインターネットプロバイダーに接続したときのモデムは14.4kbpsのアイワの製品だったので、それよりは倍以上早いということになる。
では当時っぽいウェブサイトはないかということで、阿部寛さんのホームページを表示させてみたが、ページのデザインだけでなく、画像がじわじわと表示されるあたりに非常に懐かしさを感じた。これこそ昔の28.8kbpsのモデムで味わったインターネットの世界だ。
懐かしさを感じるという楽しさはわかったが、スピードテストを実施すると、あまりに遅くて正確な数字は出ず、下り0.02Mbps、上り0.01Mbpsと表示された。
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