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MediaTek、MWCで最新のSoC「Dimensityシリーズ」やWi-Fi 7、衛星通信を展示

2023年03月08日 12時00分更新

スマホに衛星通信が標準で搭載される時代がくる!?

 MediaTekはスペイン・バルセロナで開催されたMWC Barcelona 2023に出展。同社のスマートフォン向けプロセッサー「Dimensityシリーズ」の紹介や、Wi-Fi 7に関する技術展示、衛星通信の説明と幅広く自社ソリューションについてアピールをしていた。

会場ホール3のMediaTekブース

 プロセッサーに関しては、ハイエンドモデルの「Dimensity 9200」の機能について展示。バッテリーの持続力は、Wi-Fi接続時の連続使用時間では前モデルよりも長時間になっているほか、ハードウェア トレース サポートにより、リアルタイムでリフレッシュ レートを調整する「Intelligent Display Sync 3.0」を備えている。

MediaTekのハイエンドプロセッサー「Dimensity 9200」

Dimensity 9200は前モデルと比較して、Wi-Fi接続時のバッテリー持続時間が長くなっている

「Intelligent Display Sync 3.0」により、リフレッシュレートを調整

「Intelligent Display Sync 3.0」をテストするためのリファレンスモデル

 MediaTekはDimensity 9200を使用して、ATSSS 3GPPRelease-16(R16)規格の概念実証を世界で初めて実施。ATSSSのハンドオーバー機能により、セルラー5GからWi-Fiに、またはその逆の切り替えがスムーズで、安定した音声およびビデオ通話は可能となる。この実証テストに関する展示も行なわれていた。

ATSSSの効果をテストした結果

 さらにMediaTekでは、Wi-Fi 7対応のWi-Fiコントローラー「Filogic 880」と「Filogic 380」をすでに発表している。前者はルーターやアクセスポイント、後者はスマートフォンなコントローラートに搭載されるコントローラーで、今回のMWCでは、これら最新のコントローラーを搭載したデバイスを展示していた。

「Filogic 880」を搭載したルーターで、Wi-Fi 7での通信なら10Gbps以上での通信が可能となる

 クライアント側では、「Filogic 380」を搭載したレノボのノートPCを使ってWi-Fi 7での通信をしているデモも披露しており、最大6.5Gbpsの規格で5Gbps以上の速度を計測していた。

「Filogic 380」を搭載したノートPCで、5Gbps越えの通信速度を計測

 IoT機器が増え、家庭内を隅々までエリア化する必要性が高まっている昨今では、手軽にWi-Fiエリアの拡大ができるメッシュルーターが注目を集めている。そこで、MediaTekのブースでは、Wi-Fi 7/6E/6アクセスポイント向けに開発された「MediaTek Filogic 880」を搭載したメッシュルーターなども紹介していた。

「Filogic 880」を搭載したTP-LINKのルーター

 そのほか、スマートフォンや専用デバイスで双方向の衛星通信可能とする「3GPP Non-Terrestrial Network (NTN)」 のデモも展示。同社は今後数ヵ月で多くの衛星対応スマートフォンが発売されるとアナウンスしている。

衛星通信に関する展示コーナーで、左下がプロタイプの端末

スマートフォンと連携して衛星通信を行なう「Motorola Defy Satellite Link」

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