週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

Premium-Line Z790FD/D5をレビュー

2年保証の高品質PC、RX 7900 XTX&13900K構成の実力は?

2023年02月25日 11時00分更新

気になるRadeon RX 7900 XTXの性能は?

 今回の試用機で最も気になるPCパーツは、Radeon RX 7900 XTX搭載ビデオカードだ。すでにRadeon RX 7000シリーズの性能は、加藤勝明氏のレビュー記事(参考:「AMD Radeon RX 7900 XTX/XTがRTX 4080を上回れるのか?【前編】」、「同【後編】」)で明らかになっている。しかし、GPUの性能はドライバーが成熟するにつれて、大きく変わっていくもの。加藤氏のレビューから2ヵ月が経過した現在の性能に注目したい。

モニタリングツール「GPU-Z」でGPUを確認。GPUコアはRDNA 3アーキテクチャーの「Navi 31」となっていた

 試したベンチマークソフトは定番どころ。総合性能を測る「PCMark 10」に、3Dグラフィックス性能をテストする「3DMark」。ゲーム系では、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」(以下、FF14ベンチ)と「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(以下、FF15ベンチ)、「Rainbow Six Siege」。

 PCMark 10はPCの最大性能というよりも、日常使いのよくあるシーンをスコアー化してくれるソフトだ。総合性能だけではなく、ソフトの起動やブラウザーの動作、ビデオ会議などの「Essentials」、表計算やワープロといったオフィスソフトの性能を見る「Productivity」、クリエイティブ用途の性能を評価する「Digital Content Creation」という3つのサブスコアーもチェックした。

PCMark 10の結果

 総合スコアーは10202と、ハイエンド構成らしく5桁を記録。先日評価したCore i9-13900K+GeForce RTX 4080を搭載するPCでは10371だっただけに、これに匹敵するだけの実力があると見て間違いない。

 サブスコアーも優秀で、特にEssentialsでは「App Start-up Score」の高さが目立っていた。これはSSDの速度が影響していそうだ。対して、Digital Content Creationの「Photo Editing Score」と「Video Editing Score」は、先のPCとの比較で1割前後低い。その半面、「Rendering and Visualization Score」は2割以上も高かった。

 このスコアーの違いはGPUによる支援機能の差だと思うが、このあたりは正直なところ「ソフトによる」。そのため、あくまで参考程度に留めておいてほしい。

 続いては、3DMark。このベンチマークソフトでは様々なテストがある。まずはDirectX 12ベースのテスト、「Time Spy」の結果を見てみよう。

3DMark Time Spyの結果

 スコアーは27093と、同じCPUでビデオカードがGeForce RTX 4080のPCと比べても、スコアーが1000ほど上回った。単品の実売価格で言えば、Radeon RX 7900 XTXは安いものなら18万円前後と、GeForce RTX 4080よりも1万円近くお得だ。その上でこの結果なのだから、かなり優秀と言ってもいい。

 とはいえ、まだ「ラスタライズ系テストでは優秀」というだけの判断だ。というわけで、レイトレーシングに対応したDirecrtX 12 Ultimateを使用する「Speed Way」の結果も見てみよう。

3DMark Speed Wayの結果

 テスト結果は見ての通り、6061スコアー。GeForce RTX 4080搭載機では7078スコアーだったので、レイトレーシング系の処理では及ばないという評価になる。ゆえに、当たり前だがビデオカードは遊びたいゲームに合わせて、カスタムしたほうがいいだろう。

 これらの結果と合わせ、ほかのテスト結果もグラフにまとめておいたので、性能比較の参考にしてほしい。

3DMarkの結果

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう