クアルコムは2月15日、5G Advancedに対応した「Snapdragon X75」を発表した。AIを活用してミリ波のビーム管理や位置情報測位の性能向上を実現。搭載機器は今年後半までに発売予定という。
5G Advancedに対応したモデムチップ
Snapdragon X75はスマートフォンなどに向けたモデムチップで、新しい標準規格5G Advancedに対応する。5G Advancedは現行の5Gよりも通信速度などがさらに向上する規格で、商用サービスは2025年頃の開始が見込まれている。
今回発表されたSnapdragon X75は同社の「5G AI Processor Gen 2」を初めて搭載したモデム。1世代前の「5G AI Processor Gen 1」よりAI関係の処理性能が2.5倍以上アップし、5Gミリ波のビーム管理や位置情報測位の精度が向上したという。
通信面では世界で初めてミリ波の10キャリアアグリケーション(CA)に対応。下り最大10Gbpsの通信が可能だ。また、DSDAの仕様もアップデートされ、2枚のSIMカードで同時に4G/5Gのデュアルデータ通信にも対応する。
同社によるとSnapdragon X75の機器メーカー向けサンプル出荷は既に始まっており、搭載機器の市場投入は2023年後半を見込んでいるという。
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