楽天モバイルから、自宅で固定回線的に使うホームルーターの新サービス「Rakuten Turbo」が登場した。しかし、Rakuten Turboの月額料金が最初の3年が3685円(4年目以降は4840円)で、端末代金も別途必要なのに対し、通常の「Rakuten UN-LIMIT VII」はどれだけ使っても3278円と安価。
実際、登場当初から固定回線代わりに使うという人は少なくなかった。そこで、筆者が昨年11月下旬から年末にかけて約1ヵ月実践してみた状況について紹介したい。
Rakuten UN-LIMIT VIIは固定回線として、ほぼ問題なく使える
最初に結論から言えば、「Rakuten UN-LIMIT VII」を固定回線として使うことはでき、光回線と比べて、大きな違いなく使える部分もあった。
参考までに言えば、今回比較した光回線が「楽天ひかり」だったこともあってか、速度や混雑の傾向がRakuten UN-LIMIT VIIとあまり変わらない印象があった。光回線でも混雑のせいか、夕方は速度低下が起きており、いつでも爆速というわけではなかった。
速度についても測定サイトの数値と実際の使い心地はリンクしないのは常なので、困ることはあまりなかった。モバイル回線で気になったのは、Googleマップをスクロールした際の地図表示が遅いこと。特に航空写真での差が目立って遅く感じた。ただし、これはPCのウェブブラウザーから表示した場合で、スマートフォンのGoogleマップアプリからだと差はわからなかった。
あとはやはり大容量データのダウンロードで、測定サイトの数字そのままの差を感じてしまうくらいだが、個人的にはクラウドストレージをメインに使っておらず、この期間にWindowsのメジャーバージョンアップや新規マシンのクリーンインストールをすることもなかったので特に不満は感じなかった。
通信量については1日に10GBを少し超える日がときどきある、という程度で推移していたが、後述するが途中まで速度制限もなく、ほぼ快適に利用できた。以前は1日10GB制限があったようだが、すでに撤廃されているということでそこは安心していた。
つまり、多少の制約を感じながらも、月3278円の固定回線は「使える」という認識だったのだ。
しかし、200GBを超えたあたりから様子が変わってきた
ところが、問題は12月下旬になるころから発生した。ちょうど月間通信量が200GBを超えたあたりで突然、通信断が発生したのだ。速度制限でなく、流れない状態となったのだ。
使っていたルーターは「NCP-HG100/Cellularモデル」。これはソニーのスマートホームサービスなどで提供されるLTE通信機能付きの多機能ルーターで、楽天モバイルの周波数帯であるバンド3のLTEにも対応している。ネットオークションや中古店で出回っており、今回使ったものは未使用に近いものを専用カメラとセットで2000円で購入した。
念のため再起動すると何事もなかったかようの接続してデータが流れてくる。しかし、数時間するとまた切断される。
そこで、ルーターの故障を疑い、今度はLTEのバンド3に対応したUQ mobileの「Speed Wi-Fi HOME 5G L12」にSIMを差し替えてみた。こちらも設定して接続して、しばらくは問題なく通信できたが、数時間すると接続が切れてしまう。本体ステータスではLTEの電波強度も十分で、通信断となっている状態でも特に問題を示すようなことはなかったものの、どうしても通信が途絶えてしまうのだ。
Speed Wi-Fi HOME 5G L12も再起動をすれば問題なくデータ通信を再開することができるが、基本的な症状はNCP-HG100/Cellularモデルと同じ、安心して通信できない状態となっていた。
念のため、2台とも故障という可能性を潰すためにmineoや、ほかのSIMで使ってみたが、長時間安定して通信ができたので、ルーターの故障ではないようだ。
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