複数箇所のロード時間をチェック
ゲーム冒頭のニューヨークをはじめ、7つのシーンのフレームレートとローディングタイムが計測されるゲーム内ベンチマークに加え、ゲームタイトルからのコンティニューや、ゲームのロード、オープンワールドタイトルで大事なファストトラベルを行なった際を計測している。なお、「990 PRO 1TB」はシステムドライブとしても使用している状態で計測を行なっている。
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SATA SSDは「990 PRO」の3~6倍も長いロード時間に!
まずは画質プリセットを「最高」、AMD FSR 2(FidelityFX Super Resolution 2)を無効に設定して、ゲーム内ベンチマークをフルHD、WQHD、4K解像度で実行した結果から見ていこう。
内蔵ベンチマークでフレームレートとともに計測される各シーンのローディングタイムはブレ幅が大きく、速いときと遅いときで1~2秒も差が出ることがあった。そのため、複数回実行したなかから、中間となる数値を5つ抜き出し、平均値を出している。
当然、DirectStorageをサポートする「990 PRO」から実行したが、1シーン目のニューヨークの路地から、1秒を切る高速ローディングを発揮し、シーン1~7まで最大でも2秒台という結果になっている。解像度を高めると、ロード時間が伸びる傾向はあるが、その差はコンマ数秒で、AMD FSR 2を効かせた状態も傾向は同じだった。
その差は一目瞭然だがSATA SSD「870 QVO」は、DirectStorage対応の「990 PRO」から3倍~6倍のロード時間と、なかなか衝撃的な結果となっている。
そのうえ、SATA SSDは「990 PRO」と比べてブレ幅が大きく、平均値から5秒近くローディングタイムが伸びることもあった。また、フルHD解像度のほうが、より時間を要することがあるなど、全体的にバラツキがみられた。
続いては、オートセーブされたデータがロードされるコンティニューを実行した場合などを確認していこう。プレイ環境は4K解像度で、画質プリセット「最高」、AMD FSR 2「バランス」に設定しており、この状態で、ゲーム内フレームレートは60~80fps台を維持。ベンチマーク作業を除いて6時間ほどプレイしたが、魔法パルクールを使った移動や、戦闘時にカクつくようなことはなかった。
計測は移動できる場所が広がるチャプター4で行ない、タイトル画面からコンティニュー。同じくタイトル画面から手動セーブした地点のロード。そして唯一人が住む街となる「シパール」からのファストトラベルと、移動先から「シパール」へのファストトラベルに要した時間をストップウォッチで測っている。ゲーム内ベンチマークとは違って大きなブレはなかったため、5回計測したうち最も遅かった値と、速かった値を除いた3回のデータから平均値を求めている。
ひと目でわかる差が出ており、DirectStorageに対応する「990 PRO」と、SATA SSD「870 QVO」には1.7~3倍近くの差が出ている。実際、どのロードシーンでもSATA SSDでは、少し待ちがあるな~と感じてしまうロード時間と言える。
とくに街中のデータも読み込まれるためか、シパールへのファストトラベル時は「990 PRO」でも4秒近くと最も時間を要したが、「870 QVO」では約12秒と、ゲームへの没入感を損なう待ち時間になっている。
ゲームの進行上、頻繁にシパールへ戻る必要はないが、PCIe4.0最速クラスかつDirectStorageに最適化されている「990 PRO」搭載の効果はしっかりと表れているだろう。
他のゲームで長めのロードを体験すると、シーンに関係なく待ちが少ない「FORSPOKEN」の高速ロード技術は、純粋にスゴいと感じるところだ。
DirectStorageに備えて「990 PRO」を選んでおこう
快適なゲーミングPCを構成する第1要素がビデオカードなのは変わらないが、「FORSPOKEN」で初めてゲームタイトルに実装され、ロード時間の短縮という効果を明確に発揮したDirectStorage技術とNVMe SSDの組み合わせは、快適なゲーミング環境を構築するうえで、大事な要素になるだろう。
数あるNVMe SSDのなかから、Samsung最新PCIe4.0 NVMe SSD「990 PRO」を選んでおけば、DirectStorageへの対応に関係なく、快適なゲームプレイを手助けしてくれることは間違いなしだ。
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