スクウェア・エニックスから発売されたアクションRPGの「FORSPOKEN」。世界感に没入しやすいストーリーや、移動、探索が楽しくなる「魔法パルクール」など、魅力あるゲームに仕上がっている。
ストーリーや魔法パルクールなどのゲーム性も注目だが、技術面も見逃せない。それがロード時間を大幅に短縮するマイクロソフトの最新テクノロジー「DirectStorage」に対応している点だ。CPUのオーバーヘッドを最小限に抑えるために開発された技術で、Windows 10/11(11が推奨)のほか、「Xbox Series X/S」に導入されているゲーマー注目の技術のひとつになる。
そして、その恩恵を受けるのに必要なのが、Samsungの最新PCIe 4.0 NVMe M.2 SSD「990 PRO」をはじめとしたNVMe SSDになっている。いまでこそ、コスト面は2.5インチ SSDよりも、エントリーNVMe SSDのほうが勝っているが、データ用に以前の環境などからSATA SSDを流用して使っている人も多いだろう。しかし、残念ながらSATA SSDでは「FORSPOKEN」に導入されたDirectStorage技術の恩恵を受けられないのだ。
DirectStorage初実装となったゲームタイトルだけに、当然「実際の差はたいしたことないのでは?」と思うところなので、どの程度NVMe SSDが「FORSPOKEN」の快適プレイに必要なのか確かめていこう。
DirectStorage非対応のSATA SSDとロード時間を比較
PCIe 4.0対応NVMe SSDの最速クラスの一角となるSamsung「990 PRO」と、コストを抑えて大容量ストレージを追加できるとあって人気のSATA SSD「870 QVO」を使って、「FORSPOKEN」のロード時間をチェックしていこう。
テストPCはAMD「Ryzen 9 7900」や、「Radeon RX 7900 XTX」搭載ビデオカードなどを使って組んでいる。なお、DirectStorageの対応は、「Xbox Game Bar」(Windowsキー+G)機能の「ゲーム機能」から確認できる。今回の構成では、なぜかWindows 11 Pro 22H2(OSビルド 22621.1194)で、OSの最適化が“サポートしていません”になったが、Radeon RX 7900 XTXのドライバーであるAMD Radeon Software Adrenalin 23.2.1 (WHQL)と「990 PRO」は問題なくサポートされている。
テスト環境 | |
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CPU | AMD「Ryzen 9 7900」 (12コア/24スレッド、最大5.40GHz) |
CPUクーラー | Corsair「Hydro X Series XC7 RGB PRO CPU Water Block」 (ウォーターブロック、360mmラジエーターなど) |
マザーボード | ASRock「X670E Taichi」 (AMD X670E、E-ATX) |
メモリー | Samsung「M323R2GA3BB0- CQK0L DDR5-4800 16GB」 (DDR5-4800@6000、16GB×2、CL36-36-36) |
ビデオカード | ASRock「Radeon RX 7900 XTX Taichi 24GB OC」 (Radeon RX 7900 XTX、24GB GDDR6) |
ストレージ | Samsung「990 PRO 1TB MZ-V9P1T0B」(1TB M.2 SSD、PCIe 4.0) Samsung「870 QVO 1TB MZ-77Q1T0B」(1TB 2.5インチ SSD、SATA) |
電源ユニット | SUPER FLOWER「LEADEX VI PLATINUM PRO SF-1000F14PE」 (1000W、80PLUS Platinum) |
OS | マイクロソフト「Windows 11 Pro 22H2」 |
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