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連載800回記念・第2弾! 我が家にやってきた猫たちの”ファーストコンタクト”を振り返ってみた

2023年02月08日 12時00分更新

「大五郎」(手前)と「にーに」(奥)のにらみ合い。きれいにハチワレてるにーにの目がガチでこわい。このあと大声で喧嘩を始めたので、慌てて引き離したのだった。2009年7月 パナソニック LUMIX DMC-GH1

 前回、しれっとパナソニックのLUMIX S5IIネタを普通にやったけど、今回は、また戻って「連載800回記念」第2弾行きます。テーマは「ファーストコンタクト」。(第1弾=「連載800回記念! 10~20年前に撮った懐かしいカメラと猫写真を振り返る」

 この20年、うちにはいろんな猫がやってきたり、いなくなったりしたわけだけど(ちなみに、ちゃんとペット可の部屋に住んでます)、常に先住猫がいるところに新参猫がやってきたわけで、そんなファーストコンタクトを4回経験してる。それを振り返るのである。

 最初は、2003年1月。友人宅近くの畑で取れた……、じゃない、畑で生まれてしまった子猫を保護したのだけど引き取れない? と連絡を受けたのが始まり。「大五郎」である。病院へ連れて行って検査やワクチン接種。OKってことで、籐の籠に入れて我が家へ来たのである。

病院で検査が終わったあとの大五郎。籐でできた猫ケージ(最近は見ないよね)に入れられて所在なげ。2003年1月 ソニー Cyber-shot DSC-FX77

 いきなり拉致されて、病院へ連れてかれて(ちなみに、動物病院でいきなり暴れてジャンプして、看護士さんの腕に傷をつけちゃいました、すみません)、見知らぬ家に連れてこられて、ケージから出したとたんに隠れました。ベッドの奥に。

 この頃のデジカメは、まったくもって暗所に弱く、かといって猫を撮るのにストロボは使いたくないし。だがしかし、当時のソニーのCyber-shot DSC-F717には「赤外線撮影機能」が付いてたのだ。それで撮ったのがこちら。真っ暗なベッドの奥に隠れてる大五郎が見えます。

暗闇でも撮れる赤外線撮影機能を持っていたCyber-shot F717のおかげで発見できた、ベッド下に隠れてる大五郎。まずは隠れるのが猫ですな。2003年1月 ソニー Cyber-shot DSC-F717

 この大五郎、夜中に先住猫の「にや」と2匹で取っ組み合って、睡眠を邪魔したりしてくれたものの、1ヵ月たたずに仲良くなったのでした。

あっという間に寄り添って寝るようになった2匹。「にや」が、おっとりした性格でよかった。2003年1月 サンヨー DSC-MZ3

 2006年に、にやが亡くなるが、その2年後の2008年、なじみの猫ボランティアの方から保護した子猫の飼い主について相談され、結局うちで引き取ることになる。「かふか」である。

 このときは、ちゃんとケージをお借りして、まずは隔離から始めることになった。それが正しい方法だ。そうしたら、そーっと大五郎が近づいていって、ファーストコンタクトである。

ケージに入ってる「かふか」に、そろりそろりと近づいていく大五郎。これが最初なので、互いに警戒中。2008年8月 ニコン D40X

 大五郎が威嚇したのは最初だけで、あとは平和だったので、翌日、試しにケージから出してやると……一瞬で行方不明に。そうだ、おもちゃで釣ろう、と部屋のいろんなところで試したら、なんとソファーの下から手が出てきたのだった。

おもちゃに釣られて、にゅっと手を出した、かふか。「好奇心は猫をも殺す」と言うけど、好奇心のおかげで発見できました。2008年8月 ニコン D40X

 この2匹はすぐに仲良くなり、プロレスごっこにいそしむのだった。

じゃれ合う2匹。かふかが大五郎にちょっかいを出しては負けるのを繰り返して、仲良くなっていったのだった。2008年9月 ニコン D40X

 3回目のファーストコンタクトは、翌2009年7月。「にーに」という、里親に引き取られてのほほんと暮らしていた人懐こい公園猫がいたのだが、里親のおばあさんが亡くなり、残された家族はうちでは猫は飼えないってことで、また公園に戻すと言ったそうなのだ。

 せっかく飼い猫になったのに、また捨てるなんてひどすぎると思って、つい「それならうちで一時引き取ります」と言っちゃったのである。ケージの準備もできなかったけど、時間がなかったのでしょうがない。帰宅してバッグを開けると興味深げに様子を見に来る大五郎。

そろりそろりと近づいて、バッグを覗き込む大五郎。まだこわごわ。2009年7月 パナソニック LUMIX DMC-GH1

 にーにの年齢は大五郎と同じくらいなので、いいお友達になってね、仲良く喧嘩しな、と思ったら考えが甘かった。大甘だった。このにーにったら、人にはめっちゃ甘えるくせに、ほかの猫には容赦なかったのである。新参者が、このうちは俺のものだ、この飼い主は俺のものだ、と乗っ取り始めたようなもので、かふかはその迫力に降参。

にーにに睨まれて、びびってるかふか。耳がぺたんとしてる。子供と大人って感じ。2009年7月 パナソニック LUMIX DMC-GH1

 そして、にーには飼い主を独り占めしようとべたべたに甘えながら、大五郎を威嚇したのである。それに負けないのが大五郎。ここは俺の家じゃ、と真っ向から立ち向かい、大喧嘩が始まったのである(冒頭写真)。これはやばいということで、別の部屋に隔離。3ヵ月たっても互いに譲る気配がなく、このまま一緒にするのは無理ということで急遽、里親探し開始だ。

 すると、猫を飼ってみたいという友人が遊びに来てくれたのである。こわごわ対面させてみると、にーにときたら、いきなり初対面の人の膝に乗っかって甘えるという大技を繰り出してノックアウトするではないか。おかげで無事、里親になってくれたのだった。よかったよかった。にーにったらすごいわ。ちなみに、今でも元気にしてるそうです。よかった。

 その後、大五郎が18歳になった2020年に亡くなり、かふかだけになった。ところが、2021年9月、またもや子猫を保護したのだけど里親を探したいという話が舞い込み、保護猫シェルター QUEUEに相談に行ったところ、気がついたら、うちで引き取ることになったのが黒猫の「ミル」である。

 隔離用のケージをQUEUEからお借りし、病院で検査したのちに我が家にやってきて数日後、かふかとケージ越しの面会をさせてみたら、生後数ヵ月の子猫を前に、かふかのほうが逃げてしまうという予想外の展開に。

ケージの中で早く出してくれと言ってる「ミル」。やんちゃだけど人懐こい……ただ、すぐ爪を出すのが難点。2021年9月 ソニー α7C

 子猫よりも、年寄りのかふかのほうがビビってしまったのだった。いやもう猫どうしって、ほんとに会わせてみないとわからんわと実感。猫の性格って、みんな違うんだなあと実感し続けてる次第である。年齢差も大事かもしれない。

 ちなみに、ミルとかふかは仲良くはなってないけど(ミルがかふかを追い回して、かふかが嫌がってる)、まあ、何とかやってます。

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筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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