コア数増加以上にGPU性能がアップ
速度の違いとしては、GPUの方が顕著だと感じた。今回試用したモデルの場合、GPUコアは19個ある。M1 ProモデルはGPUコアが16個だったので、3つ増えているわけだ。
GeekBench 5での速度差は26%程度だったのだが、これはコア数の増加(計算上3コアで18%アップ)以上の性能向上だ。
前出・M2 Maxについての予測でも書いたように、アップルは「高性能製品」での差をGPU周りでつけようとしている。それは、半導体プロセスの進化を待つ事情、ということもあるのだが、それだけでなく、「プロもしくは同様のハイエンドを求める人々のニーズ」として、GPUによるリアルタイムCG性能の向上や、AIなどのGPU演算性能向上が重要、と判断しているのではないだろうか。
実アプリケーションで言えば、Appleシリコンに最適化された「バイオハザード ヴィレッジ」(カプコン)でフレームレートをチェックすると、やはりおおむね「3割増し」になっている。WQHD(2560×1440ドット)・画質優先のセッティングの場合、M1 Proだと毎秒60フレームを切るシーンがかなり多くなるが、M2 Proだと毎秒50〜70フレームで安定しやすくなる。
まだMacを「ゲーマーに最適」というのは難しいが、性能面ではかなり健闘していると言っていいのではないか。ノートPCで、うるさいファンも回さず、かなり快適なまま「HDRでゲームができる」のは美点だ。そして、CPUコアやGPUコアが増えているにも関わらず、体感上の発熱はM1 Proモデルと大差ない。これもまた、歓迎すべきところだろう。
もちろんさらに時間が経てばもっと性能は上がるのだが、「今高性能なものを選びたい」なら、このモデルを選んでいいと考える。
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