エーリヒ・マリア・レマルクによる同名小説を基にした映画「西部戦線異状なし」がNetflix配信向けに制作され、グレーディングとフィニッシングにBlackmagic Designの「DaVinci Resolve Studio」が使用された。
本作は第一次世界大戦末期を舞台としており、仲間たちと共にドイツ軍に志願したパウル・ボイメルが、戦争の凄惨な現実を目の当たりにし、入隊当初の志が打ち砕かれていく様子を描いている。
制作はAmusement Park Filmが手がけ、撮影はASC/BSCのジェームズ・フレンド(James Friend)氏が担当。映像のポストプロダクションはユニバーサル・プロダクション・パートナーズ(UPP)が行なっている。また、アシスタントとして、Goldcrest Postのシニアカラリストのアンドリュー・ダニエル(Andrew Daniel)氏が担当した。
UPPはACESカラーマネージメント・パイプラインを用いて、コンフォーム、グレーディング、フィニッシングがそれぞれ円滑に引き継がれるようにし、オンセットでの作業およびデイリーのカラー作業にDaVinci Resolve Studioが使用されている。
シニアカラリストのダニエル氏は、文学と映画の両方において歴史がある作品のため、同様の作品とは異なるルックにしたいと考え、彩度とコントラストを上げ、全体を通してグレインもわずかに適用したと語っている。
シニアVFXスーパーバイザーを務めたフランク・ペツォールト(Frank Petzold)氏は、VFXが460ショットにも及んだ本作の作業を行なう上で、駆け込みのVFXショットの多くをDaVinciResolve Studioで完成させられることにすぐに気づき、グレーディングの際に編集や合成といった作業ををすばやく試すことができたと語っている。
ダニエル氏はDaVinci Resolve Studioのフィニッシングの効率性の高さのおかげで楽しく仕事ができたといい、難しいテーマで生々しい作品だが、戦争の本質と感情を美しく描き出すことが出来たと締めくくった。
「西部戦線異状なし」はNetflixで配信中で、2023年のアカデミー賞国際長編映画賞にドイツ代表として出品される。
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