ノート向けのHX/H/P/Uシリーズにデスクトップ向けKなしモデル、エントリー向けモデルも
第13世代Core、ノート/デスクトップPC向けに新たに40種類以上発表
インテルは1月3日、ノートPC向けの第13世代インテルCoreプロセッサー、およびデスクトップPC向け第13世代インテルCoreプロセッサーのK無しモデル、そしてエントリー向けCPUのインテル Nシリーズを発表した。
ノートPC向けのCPUでは、Core HXシリーズ9種類、Core Hシリーズ11種類、Core Pシリーズ4種類、Core Uシリーズ8種類の計32種類。
デスクトップ向けのCPUでは、MTPを抑えたK無しモデルが10種類、省電力モデルのTシリーズが6種類の計16種類。インテル Nシリーズは計4種類のモデルが発表されている。
ハイエンドノートPC向けのHXシリーズ
Core HXシリーズは、ハイエンドゲーミングノートPCやモバイルワークステーション向けの製品に搭載されるCPU。前世代の第12世代インテルCoreプロセッサーから登場したシリーズで、他のノートPC向けモデルに比べ、ダイの形状から大きく異なる。
他のノートPC向けがCPUとチップセットを1つのパッケージに収めたマルチチップパッケージなのに対し、Core HXシリーズはCPUとチップセットを別にした2つのパッケージからなる。つまり、デスクトップ向けのCPUに近い構成になっている。
ラインアップは、Core i9-13980HX(24コア/32スレッド、最大5.6GHz)、Core i9-13950HX(24コア/32スレッド、最大5.5GHz)、Core i9-13900HX(24コア/32スレッド、最大5.4GHz)、Core i7-13850HX(20コア/28スレッド、最大5.3GHz)、Core i7-13700HX(16コア/24スレッド、最大5GHz)、Core i7-13650HX(14コア/20スレッド、最大4.9GHz)、Core i5-13600HX(14コア/20スレッド、最大4.8GHz)、Core i5-13500HX(14コア/20スレッド、最大4.7GHz)、Core i5-13450HX(10コア/16スレッド、最大4.6GHz)。詳細なスペックは以下の通り。
スペック的にもデスクトップPC向け第13世代Coreに近い。Core i9やCore i5の上位モデルではデスクトップ向けと同等のコア数を持つばかりか、Core i7-13850HXはCore i7-13700K(16コア/24スレッド、最大5.4GHz)をコア数で上回っている。MTP(PL2)も157Wと高めに設定されている。
また、第13世代のCore HXシリーズでは、使うアプリケーションごとにWi-Fiの最適なバンドを割り当てる「インテル Double Connect テクノロジー」に対応。さらに、VRデバイスを無線接続した際のレイテンシーを20%低減することができたという。
第13世代のCore HXシリーズでは、Bluetoothの最新オーディオ規格「Bluetooth LE Audio」をサポートする。Bluetooth LE Audioでは、圧縮率の高いLC3という新たなオーディオコーデックを使用することで、音質を損なわずにバッテリーの消費を抑えられるとされている。
第13世代のCore HXシリーズを搭載した製品は、2023年以降、60以上の製品が登場予定とのこと。
各クラスをカバーするノートPC向けの
Core Hシリーズ/Pシリーズ/Uシリーズ
続いて、Core HXシリーズ以外のノートPC向けCPUを見てみよう。ノートPC向けの第12世代Core同様、Core Hシリーズ、Core Pシリーズ、Core Uシリーズの3シリーズに分類されている。
先述したように、Core HXシリーズが2つのパッケージからなるのに対して、これらのシリーズは1パッケージという点は共通。ただ、同じ1パッケージでも、ダイのデザインや消費電力などで差が出ている。
Core Hシリーズのラインアップは、Core i9-13900HK(14コア/20スレッド、最大5.4GHz)、Core i9-13905H(14コア/20スレッド、最大5.4GHz)、Core i9-13900H(14コア/20スレッド、最大5.4GHz)、Core i7-13800H(14コア/20スレッド、最大5.2GHz)、Core i7-13705H(14コア/20スレッド、最大5GHz)、Core i7-13700H(14コア/20スレッド、最大5GHz)、Core i7-13620H(10コア/16スレッド、最大4.9GHz)、Core i5-13600H(12コア/16スレッド、最大4.8GHz)、Core i5-13505H(12コア/16スレッド、最大4.7GHz)、Core i5-13500H(12コア/16スレッド、最大4.7GHz)、Core i5-13420H(8コア/12スレッド、最大4.6GHz)。
Core PシリーズはCore i7-1370P(14コア/20スレッド、5.2GHz)、Core i7-1370P(12コア/16スレッド、5GHz)、Core i5-1350P(12コア/16スレッド、4.7GHz)、Core i5-1340P(12コア/16スレッド、4.6GHz)。
Core UシリーズはCore i7-1365U(10コア/12スレッド、最大5.2GHz)、Core i7-1355U(10コア/12スレッド、最大5GHz)、Core i5-1345U(10コア/12スレッド、最大4.7GHz)、Core i5-1335U(10コア/12スレッド、最大4.6GHz)、Core i5-1334U(10コア/12スレッド、最大4.6GHz)、Core i3-1315U(6コア/8スレッド、最大4.5GHz)、Core i5-1305U(5コア/6スレッド、最大4.5GHz)。そしてCoreブランドではないが、Intel Processor U300(5コア/6スレッド、最大4.4GHz)というモデルもラインアップされている。
今回のノートPC向けCPUの型番は、「インテル vPro プラットフォーム」への対応状況やメモリーのサポート状況によって、型番が細かく刻まれているようだ。同社のデータによれば、Core i9-13900HKのパフォーマンスはCore i9-12900Hに比べて10%程度向上している模様。
ノートPC向けHシリーズやPシリーズにおいては、内蔵GPUに最新の「Iris Xe Graphics」をサポートしたモデルが存在する。サポート条件はCore i5以上でメモリーバンド幅が128bit以上であること。
第13世代のCore Hシリーズ/Pシリーズ/Uシリーズを搭載したノートPCは、2023年に250以上の製品が登場予定とのこと。
またそのほか、第13世代Coreに準拠した「インテル Evo プラットフォーム」の要件についても発表された。インテル Evo プラットフォームは、インテル製CPUを搭載したノートPCについて、一定のスペックを満たした製品に認証を与えるもの。
ゲーミングPCなど特定の要素に特化している必要はないが、時代に沿った広くさまざまな用途に対応できる製品を目指した基準になっている。いわば、このマークが貼ってあるPCはインテルのお墨付きと言える。
今回特に強調されているのが、「インテル Unison」を活用した“Multi Device Experience”の部分。インテル Unisonは、ノートPCとAndroid/iOSのデバイスを接続し、写真や動画などのデータの共有、通話、メッセージアプリの使用、通知の表示などをPC側で可能にするもの。インテル Evo準拠のPCでのみサポートされる。
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