週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

ノート向けのHX/H/P/Uシリーズにデスクトップ向けKなしモデル、エントリー向けモデルも

第13世代Core、ノート/デスクトップPC向けに新たに40種類以上発表

2023年01月03日 23時00分更新

 インテルは1月3日、ノートPC向けの第13世代インテルCoreプロセッサー、およびデスクトップPC向け第13世代インテルCoreプロセッサーのK無しモデル、そしてエントリー向けCPUのインテル Nシリーズを発表した。

 ノートPC向けのCPUでは、Core HXシリーズ9種類、Core Hシリーズ11種類、Core Pシリーズ4種類、Core Uシリーズ8種類の計32種類。

 デスクトップ向けのCPUでは、MTPを抑えたK無しモデルが10種類、省電力モデルのTシリーズが6種類の計16種類。インテル Nシリーズは計4種類のモデルが発表されている。

ハイエンドノートPC向けのHXシリーズ

 Core HXシリーズは、ハイエンドゲーミングノートPCやモバイルワークステーション向けの製品に搭載されるCPU。前世代の第12世代インテルCoreプロセッサーから登場したシリーズで、他のノートPC向けモデルに比べ、ダイの形状から大きく異なる。

 他のノートPC向けがCPUとチップセットを1つのパッケージに収めたマルチチップパッケージなのに対し、Core HXシリーズはCPUとチップセットを別にした2つのパッケージからなる。つまり、デスクトップ向けのCPUに近い構成になっている。

 ラインアップは、Core i9-13980HX(24コア/32スレッド、最大5.6GHz)、Core i9-13950HX(24コア/32スレッド、最大5.5GHz)、Core i9-13900HX(24コア/32スレッド、最大5.4GHz)、Core i7-13850HX(20コア/28スレッド、最大5.3GHz)、Core i7-13700HX(16コア/24スレッド、最大5GHz)、Core i7-13650HX(14コア/20スレッド、最大4.9GHz)、Core i5-13600HX(14コア/20スレッド、最大4.8GHz)、Core i5-13500HX(14コア/20スレッド、最大4.7GHz)、Core i5-13450HX(10コア/16スレッド、最大4.6GHz)。詳細なスペックは以下の通り。

Core HXシリーズのラインアップ

 スペック的にもデスクトップPC向け第13世代Coreに近い。Core i9やCore i5の上位モデルではデスクトップ向けと同等のコア数を持つばかりか、Core i7-13850HXはCore i7-13700K(16コア/24スレッド、最大5.4GHz)をコア数で上回っている。MTP(PL2)も157Wと高めに設定されている。

Core HXシリーズの主な特徴

Core i9-13950HXは、前世代のCore i9-12900HKに比べて、シングルスレッドでは11%、マルチスレッドで49%アップしているという

ゲームパフォーマンスの検証では、最大12%のパフォーマンスアップが確認できたとのこと

クリエイティブ系ベンチマークでも性能が向上

 また、第13世代のCore HXシリーズでは、使うアプリケーションごとにWi-Fiの最適なバンドを割り当てる「インテル Double Connect テクノロジー」に対応。さらに、VRデバイスを無線接続した際のレイテンシーを20%低減することができたという。

 第13世代のCore HXシリーズでは、Bluetoothの最新オーディオ規格「Bluetooth LE Audio」をサポートする。Bluetooth LE Audioでは、圧縮率の高いLC3という新たなオーディオコーデックを使用することで、音質を損なわずにバッテリーの消費を抑えられるとされている。

Core HXシリーズの機能。黄色い枠で囲われているのは第13世代からの新機能

 第13世代のCore HXシリーズを搭載した製品は、2023年以降、60以上の製品が登場予定とのこと。

各クラスをカバーするノートPC向けの
Core Hシリーズ/Pシリーズ/Uシリーズ

 続いて、Core HXシリーズ以外のノートPC向けCPUを見てみよう。ノートPC向けの第12世代Core同様、Core Hシリーズ、Core Pシリーズ、Core Uシリーズの3シリーズに分類されている。

 先述したように、Core HXシリーズが2つのパッケージからなるのに対して、これらのシリーズは1パッケージという点は共通。ただ、同じ1パッケージでも、ダイのデザインや消費電力などで差が出ている。

左がCore Pシリーズのダイ、右がCore Uシリーズのダイ。デザインが異なる

 Core Hシリーズのラインアップは、Core i9-13900HK(14コア/20スレッド、最大5.4GHz)、Core i9-13905H(14コア/20スレッド、最大5.4GHz)、Core i9-13900H(14コア/20スレッド、最大5.4GHz)、Core i7-13800H(14コア/20スレッド、最大5.2GHz)、Core i7-13705H(14コア/20スレッド、最大5GHz)、Core i7-13700H(14コア/20スレッド、最大5GHz)、Core i7-13620H(10コア/16スレッド、最大4.9GHz)、Core i5-13600H(12コア/16スレッド、最大4.8GHz)、Core i5-13505H(12コア/16スレッド、最大4.7GHz)、Core i5-13500H(12コア/16スレッド、最大4.7GHz)、Core i5-13420H(8コア/12スレッド、最大4.6GHz)。

Core Hシリーズのラインアップ

 Core PシリーズはCore i7-1370P(14コア/20スレッド、5.2GHz)、Core i7-1370P(12コア/16スレッド、5GHz)、Core i5-1350P(12コア/16スレッド、4.7GHz)、Core i5-1340P(12コア/16スレッド、4.6GHz)。

Core Pシリーズのラインアップ

 Core UシリーズはCore i7-1365U(10コア/12スレッド、最大5.2GHz)、Core i7-1355U(10コア/12スレッド、最大5GHz)、Core i5-1345U(10コア/12スレッド、最大4.7GHz)、Core i5-1335U(10コア/12スレッド、最大4.6GHz)、Core i5-1334U(10コア/12スレッド、最大4.6GHz)、Core i3-1315U(6コア/8スレッド、最大4.5GHz)、Core i5-1305U(5コア/6スレッド、最大4.5GHz)。そしてCoreブランドではないが、Intel Processor U300(5コア/6スレッド、最大4.4GHz)というモデルもラインアップされている。

Core Uシリーズのラインアップ

 今回のノートPC向けCPUの型番は、「インテル vPro プラットフォーム」への対応状況やメモリーのサポート状況によって、型番が細かく刻まれているようだ。同社のデータによれば、Core i9-13900HKのパフォーマンスはCore i9-12900Hに比べて10%程度向上している模様。

ノートPC向け第13世代Core Hシリーズ/Pシリーズ/Uシリーズの主なポイント。メモリーが最大でLPDDR5-6400まで対応している

CrossMarkのデータでは、Core i9-13900HKとCore i9-12900Hで10~11%ほどのパフォーマンスアップが見られる

 ノートPC向けHシリーズやPシリーズにおいては、内蔵GPUに最新の「Iris Xe Graphics」をサポートしたモデルが存在する。サポート条件はCore i5以上でメモリーバンド幅が128bit以上であること。

Iris Xe Graphicsの新機能として、外部GPU搭載のPCでもCPU内蔵GPUでゲームのレンダリングを行うことで、軽いゲームのバッテリー消費を抑える「Endurance Gaming」モードなどに対応。また、インテルの超解像技術「XeSS」対応ゲームで、Iris Xe Graphicsのゲームパフォーマンスを向上させることが可能

 第13世代のCore Hシリーズ/Pシリーズ/Uシリーズを搭載したノートPCは、2023年に250以上の製品が登場予定とのこと。

 またそのほか、第13世代Coreに準拠した「インテル Evo プラットフォーム」の要件についても発表された。インテル Evo プラットフォームは、インテル製CPUを搭載したノートPCについて、一定のスペックを満たした製品に認証を与えるもの。

 ゲーミングPCなど特定の要素に特化している必要はないが、時代に沿った広くさまざまな用途に対応できる製品を目指した基準になっている。いわば、このマークが貼ってあるPCはインテルのお墨付きと言える。

第13世代Coreにおけるインテル Evo プラットフォームの要件

 今回特に強調されているのが、「インテル Unison」を活用した“Multi Device Experience”の部分。インテル Unisonは、ノートPCとAndroid/iOSのデバイスを接続し、写真や動画などのデータの共有、通話、メッセージアプリの使用、通知の表示などをPC側で可能にするもの。インテル Evo準拠のPCでのみサポートされる。

インテル Unison

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この特集の記事