いよいよ2023年。新年最初の回は、その年の正月に撮った猫写真を掲載することにしてるのだが、今年はスケジュール的に間に合わなかったので、今まで撮った“正月猫写真”を振り返ってみることにしたのだけど、正月っぽい猫ってないですな。猫には盆も正月もないし、飼い猫に晴れ着を着せたりも(普通は)しないし、お正月っぽい場所はそれなりに人も多いので猫だって出てこないから当たり前なのだけど、ここで掲載したのは全部、年末年始に撮った猫である。
冒頭の1枚は、2008年の元日。撮影場所は広島県の鞆の浦。屋根の端、ちょうど日が当たる場所に2匹の猫がくつろいでたのだ。背景に見えるのは瀬戸内海。全身で暖を取ってる感じがいい。カメラはニコンの一眼レフ、D40X。ミラーレス一眼が登場する前の写真だ。
お次は、2009年の大晦日。正月ではないけれども、これは見逃せないよなって1枚が出てきたので出しちゃう。すごく狭い階段状の路地の上に放し飼い(?)っぽい犬。そのわきの塀の陰からは、白い犬が顔半分出してる。そして、坂の下には猫。坂の上と下で犬と猫が見つめ合ってるのだ。そして、そこにやってきた人(私だけど)。
このあとどうなったのかよく覚えてないけど、この犬と猫は顔見知りっぽく、特に戦うこともなく平和だった気がする。
次は、2012年の元日から。海の近くの狭くて古い路地に入り込んだら、猫がいっぱい出てきたのだ。よく見ると、全部で5匹。このとき、たまたま超広角レンズを持っていてよかった。カメラは、パナソニックのLUMIX DMC-G3。このころからミラーレス一眼がメインになっていく。
2014年は、猫と海と神社。この構図に猫が収まってくれるのは、なかなかレアなのである。
鞆の浦の写真が多いのは、正月に行くことが多いからだ。どこに行けば猫に会えるか、小さな路地も含めてかなり把握してしまった。
2015年は、お城猫。後ろに堀と石垣が見えてるのがわかると思う。
2017年からは2枚。千葉県のとあるお寺へ行ったときに出会った猫だ。1枚目は、歩く門前猫。猫が歩くのは珍しくもなんともないのだけど、背景の古い石の階段がいい感じに古刹っぽさを醸し出してくれたので。
もう1枚も同じ猫なんだけど、とても人なつこくて、こっちにやってきたので撫でてあげたら、すごく気持ちよさそうな顔をしてくれたのだ。参拝客にかわいがられてきたのだろう。
2019年は、都内のとあるお寺。お正月なので参拝客も多く、お堂の前で手を合わせてるんだか、猫を撮ってるんだか。きっと、猫を拝みつつ撮ってるんだろう。
2021年は、コロナ禍の真っ只中でもあり、遠出を避けた正月だったのである。その代わり、元日から自転車であれこれ走り回ったのだが、そのときの1枚がこちら。寒い中、日差しが当たる河原でひなたぼっこしてる2匹。
この猫たちは、後ろにちょっと見えてる廃屋に住んでいたようだが、その後取り壊され、現在は河原もきれいに整備されて、猫たちはいなくなった。風の噂に、たいていは里親さんや猫ボランティアさんに引き取られたと聞く。みんな無事生き延びてますように。
2022年正月は、また鞆の浦の猫。このときは大量に撮影したのだけど、その中からなんてことない坂道でほげーっとくつろいでた猫を。まんまるの顔がめちゃ愛らしかったのである。絵に描いたような丸顔がたまらない。
今年もまた正月早々からカメラを持ってぶらぶらと散歩して、猫に出会ったり出会わなかったりしたいと思っております。よろしくお願いします。
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筆者紹介─荻窪 圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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