機械学習を用いた音声分離機能でボーカルだけを抜き出すことができる
音楽練習/耳コピ向け音楽プレイヤー「Melissa v3.0 for Mac/Win」は無料とは思えない実力
曲のスピードと音程は個別に変更可能
「Song」セクションにある「ピッチ」を使うと、曲のスピードはそのままに音程(ピッチ)だけを上下することができる。ボーカルの音程が「高すぎて/低すぎて」歌うのが難しい時などに利用しよう。
ピッチ変更の前は「Original」と表示されている。「-」ボタンをクリックすると表示が「b(フラット)1」、「b2」、「b3」と変わり音程が半音ずつ低くなっていき、「+」ボタンをクリックすると表示が「#1」、「#2」、「#3」と変わり音程が半音ずつ高くなっていく。ちなみに1オクターブは半音12個分なので「b12」が1オクターブ下、「#12」が1オクターブ上ということになる。
なお、シフトキーを押しながら「+/-」ボタンをクリックすると半音の「10分の1」単位で微調整を行なえる。
「Speed」セクションでは音程(ピッチ)を変えずに曲のスピードだけを「20%〜200%」の範囲で変更することができる。早すぎるギターソロなどを練習する時などに便利だろう。スピードの変更は「+/-」ボタンをクリック、または右側にある「Preset」の数字をそのままクリックすることで行なう。
一般的にピッチを上げる(音程を高くする)と再生スピードも早くなり、再生スピードを早くするとピッチも上がる(音程が高くなる)のだが、「Melissa」はピッチとスピードを独立して変更することができる。これはサンプラーなどのDTM系ソフトでは一般的な機能だが、音楽プレイヤーでこの機能を実現しているものは意外に少ない。
無料アプリなのに便利な機能が盛りだくさん
「Metronome」セクションでは、メトロノームの設定を行なう。左上にあるスイッチを入れる(青色になる)と曲とは別に「カッコッコッコッカッコッコッコッ」という電子音のメトロノームが鳴るようになる。演奏時にテンポをキープする練習に必須の機能だ。
メトロノームのスピードは曲に自動的にあわせてくれるので特に設定する必要はないが、「BPM」の数値を変更することで微調整が可能だ。また「Accent」、「Accent Position」でメトロノームのアクセントの位置を調整できる。
楽曲ファイルとメトロノームの音のバランスは「Mixer」セクションで設定できる。楽曲に対してメトロノームの音が大きすぎる、または小さすぎる場合に利用する。
「EQ」セクションはイコライザーと言って曲の特定の周波数を強調したり弱めたりできる機能だ。例えばドラムやベースの低音が響きすぎてボーカルが聞こえない時には低音を少し下げるとよい。
具体的には、まず左のノブで強め/弱めたい周波数帯域を選択する。ドラムの低音成分となるバスドラムの周波数帯域はおよそ40Hz〜100Hzなのでそのあたりに設定、次に真ん中のノブで強める/弱める量を設定する。左に回せば低音が下がり右に回せば上がる。右側のノブはEQの効果範囲を設定する。左に回せば範囲が狭くなり、右に回せば広くなる。
「Marker」セクションでは、曲を再生中に「+」ボタンをクリックすることで任意の部分に印(マーカー)を付け、色と名前を自由に指定できる。
マーカーを指定すると波形表示画面にもわかりやすく表示される。「イントロ」、「Aメロ」、「ギターソロ」といったようにわかりやすいマーカーを付けておこう。
楽器の練習中は手が足りないもの。「Melissa」にはほぼすべての機能にショートカットを割り振ることができる。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります