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Samsungの追撃! 性能を引き上げた「990 PRO」を速攻触ってみた

2022年12月23日 13時23分更新

 2020年にシーケンシャルリード7GB/sの衝撃とともに登場したSamsungのNVMe M.2 SSD「980 PRO」。その発売から2年と2ヵ月、本命は遅れてやってくるというわけで、後継となる「990 PRO」の発売がスタートした。

 国内で販売が開始されたのは1TB(型番:MZ-V9P1T0B-IT)と2TB(型番:MZ-V9P2T0B-IT)で、2022年8月に発表された4TBモデルについてはアナウンスされていない。

 価格は1TBが2万3980円、2TBが4万2980円と、性能を向上させながら「980 PRO」登場時よりも下がっている。円安の影響も考えると、かなりがんばっているといえる。

最高55%の性能向上を実現!

Samsung「990 PRO」

 コントローラーは従来と同じくSamsung独自のICで、「980 PRO」から1ワットあたりのパフォーマンスが約50%改善した最新チップを採用する。NANDフラッシュは、Samsung V-NAND TLC、DRAMキャッシュは1TBモデルがLPDDR4 1GB、2TBモデルがLPDDR4 2GBを搭載する。

 そして肝心の転送速度は、シーケンシャルリードが「980 PRO」の7000MB/sから7450MB/sに、同ライトは5000MB/sから6900MB/sに引き上げられている。さらにランダムリード/ライト(QD32/T16)は、100万 IOPSからリードが140万 IOPS、ライトが155万 IOPSと、「980 PRO」から最大で55%の向上を実現している。

 そのほかMTBF(平均故障間隔)は150万時間、TBW(総書き込み容量)は1TB 600TBW、2TB 1200TBW。5年間の製品保証(国内正規代理店扱い品)になっている。

最新コントローラーの採用で、ワットパフォーマンスは「980 PRO」から約50%も向上したという

パッケージはブラックベースなのは同じだが、デジタル回路を模した背景で、なかなかカッコいい。「Blistering speed, endless victory.」から、パフォーマンスへの自信がみえる

「980 PRO」と同じく、樹脂ケースに入っている

付属品はインストールガイド&保証情報のみだ。2重になっている樹脂ケース内にある

Samsung SSD 990 PROのラインアップと主要スペック
(※太字は前モデルから性能向上しているもの)
容量 2TB 1TB
フォームファクター M.2 Type2280
NAND Samsung V-NAND TLC
コントローラー 自社製コントローラー
DRAMキャッシュメモリー 2GB LPDDR4 1GB LPDDR4
インターフェース PCIe4.0×4 NVMe 2.0
シーケンシャルリード 7450MB/sec
シーケンシャルライト 6900MB/sec
ランダムリード(QD1/T1) 2万2000 IOPS
ランダムライト(QD1/T1) 8万 IOPS
ランダムリード(QD32/T16) 140万 IOPS 120万 IOPS
ランダムライト(QD32/T16) 155万 IOPS
TBW(総書込容量) 1200TBW 600TBW
保証期間 5年間

「990 PRO」の外観をチェック

 テストセッションに進むまえに、借り受けた「990 PRO」1TBモデルを眺めてみた。コントローラーや、NANDフラッシュ、DRAMキャッシュの配置は「980 PRO」と同じで、基板裏面には銅箔層のあるラベルも貼られていた。

「990 PRO」1TBの表面。製品シールが貼られている

基板裏面。SAMSUNG SSDのロゴのほか、各国の製品認証マーク(マーキング)が記載されたラベルが貼られている

ラベルには銅箔層があり、これが放熱効率を高めている

M.2端子側にニッケルコーティングされたコントローラーを実装。DRAMキャッシュも確認できる

1TBモデルは、NANDフラッシュを2枚実装している

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