Googleは12月15日、Google NestとAndroid デバイスがスマートホーム共通規格「Matter」に対応したことを発表した。
Matterは、300社の企業が参加する「Connectivity Standards Alliance(CSA)」によって開発されたスマートホーム向けの共通規格であり、メーカーが異なる製品でも簡単にスマートホームデバイスをセットアップしたり、管理したりすることを目指して開発された。
Matterにより接続されたデバイスは、ハブとデバイスがインターネットを介さずにローカル環境で直接通信するため、インターネットを経由することで生じる遅延や通信障害による影響を気にせずに利用できる。
一方で、Matterスマートホームのハブが必要となる。Googleの製品では、初代のGoogle Home、Google Home Mini、Nest Mini、Nest Audio、Nest Hub(第1世代、第2世代)、Nest Hub Max、新しいNest Wifi Proがスマートホームのハブとして対応。
Matter対応デバイスは、Wi-Fiまたはスマートホーム向けの通信規格「Thread」も利用できる。同規格はデバイス同士が通信するメッシュ型のネットワークで、Wi-Fiが届きにくい場所やスマートロックなどを低電力で接続する場合に便利だという。Googleの製品では、Nest Wifi Pro、Nest Hub Max、Nest Hub(第2世代)がThreadのボーダールーターとして動作する。
このほかにも、Androidデバイスを簡単に接続する「Fast Pair」にもMatterが対応した。Fast Pairは、ワイヤレスイヤホンのペアリングのような手順で、ホームネットワークやGoogle Home、そのほかのスマートホーム向けアプリと接続可能。
今後の取り組みとして、Matterに含まれるマルチ管理機能をより簡単に使えるように、サムスンと提携して開発に取り組んでいる。よりスムーズなマルチ管理機能を2023年に提供する予定で、Google Homeアプリを開くと、サムスンのSmartThingsで設定されたデバイスが表示され、それらのデバイスをGoogle Homeに追加したり、Google Homeに表示されるデバイスをSmartThingsに追加したりできるようになる。
さらに2023年は、より多くのデバイスでMatterを対応し、iOS搭載デバイスでも利用可能となるようにしていくという。
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