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2億画素カメラと「神ジューデン」のインパクトが光る「Xiaomi 12T Pro」

2022年12月17日 12時00分更新

2億画素のカメラの実力はどこまで活かせているか

 続いてカメラを確認すると、背面のカメラは2億画素/F値1.69の広角カメラと、800万画素/F値2.2の超広角カメラ、200万画素/F値2.4のマクロカメラの3眼構成。幅広い撮影シーンに対応できる体制は整えながらも、広角カメラの性能に重点を置いてコストを抑えるという構成はXiaomi 11T Proと同様で、シャオミらしさを感じさせる部分でもある。

カメラは広角、超広角、マクロの3眼構成。ただ性能は2億画素の広角カメラに全振りしている

広角カメラで撮影した写真

同じ場所から超広角カメラで撮影した写真

マクロカメラでの接写も可能だが、カメラの画素数がかなり落ちる点に注意

 それゆえ最大のポイントは、やはり広角カメラの2億画素という画素数を誇るイメージセンサーになるだろう。このイメージセンサー自体は1/1.22型と、「AQUOS R7」などが搭載する1型センサーと比べればサイズ自体は小さいのだが、非常に精細な画素数を活かして複数の画素数を組み合わせたピクセルビニングによって、暗い場所で撮影する際の感度を向上させているのが特徴だ。

 実際、夜に暗い場所での撮影を試してみると、街頭のある場所であれば夜景モードを使わなくてもかなり明るく撮影できることが分かる。超広角カメラと比べるとその明るさは一目瞭然だ。

夜の時間帯に夜景モードを使わずに広角カメラで撮影。暗い場所でもかなり明るく撮影できている

同じ場所から超広角カメラで夜景モードを使わずに撮影。広角カメラと比べ、明るさやブレの具合が全く違っているのが分かる

もちろん夜景モードを使えば、より明るくくっきり写し出すことが可能だ

 それ以外にも高精細を活かした機能が搭載されており、それが「ウルトラHD」だ。これは2億画素をフルに活用して撮影できるモードなのだが、画面上部のボタンを押すことで5000万画素での撮影と2億画素での撮影を切り替えることができる。

 もちろん2億画素で撮影した方が被写体の精細さは増すのだが、その分1枚当たりの容量が50~70MBとかなりの大きさになってしまうのに加え、ピクセルビニングが効かなくなることから暗い場所での撮影に弱くなってしまう点は注意したい。

「ウルトラHD」を使って2億画素で撮影した写真。元の容量は73.5MBに達するが、この画像は10MBにリサイズしている

先の写真から、銅像の部分を通常と同じサイズで切り出したところ。文字や葉っぱなど細部の様子もしっかり確認できることが分かる

 そしてこのウルトラHDで撮影することで、利用できるのが「Xiaomi ProCut」という機能。これはAIが被写体を分析して自動的にトリミングし、最大で5種類の構図を作成してくれるというもの。中でも2つの被写体が分かれて写っている場合、個々の被写体に自動で分離してあたかも1枚の写真であるかのようにしてくれる点が特徴としてアピールされている。

 だが、実際に色々な写真を撮影して試してみると、被写体を自動分離してくれるのは人物に限られるようで、動物や人形、オブジェクトなどが2つ並んで写っている写真は分離してくれなかった。これはシャオミ製スマートフォンに搭載されている多くの撮影機能に共通することでもあるのだが、インパクトは大きいが実際に撮影してみると対応できるシーンが非常に限られてしまうことが多い点は改善を求めたいところだ。

ウルトラHDで撮影した写真から「Xiaomi ProCut」を使ってみた。人間以外が2つ並んでいても、自動で写真を分割してはくれないようだ

 一方のフロントカメラは2000万画素/F値2.24と、やや性能は高め。夜景モードやポートレート撮影にも対応しており、ビューティーモードの利用も可能だ。

フロントカメラは2000万画素と比較的性能は高い。いわゆるビューティーモードやポートレート撮影などの利用も可能だ

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