AV1エンコードの画質は?
少し目先を変えて、今回新たに搭載されたAV1のハードウェアエンコーダーの威力もチェックしてみたい。前編で解説した通り、OBS Studioの29.0 Beta2より、RX 7900シリーズのAV1ハードウェアエンコーダーに対応済みだ。ただAMDがAV1エンコーダーに組み込んだAIをフル活用するには、エンコード設定時に様々なオプションを手入力する必要がある。
ただ予めお断りしておくと、筆者は今回“エンコード殺し”の状況を作ろうとがんばりすぎた結果、AIのキャパを超えるような状況にしてしまったため、あまり良い結果は出ていない。それでもAV1の威力はハッキリと確認できたので、あえて公開することにした。
ここでの検証はRX 7900 XTXのみを使用する。弾幕シューティング「怒首領蜂大復活」の真のラスボス(ヒバチ)戦の模様を予め4Kで録画しておき、それをOBS Studio上で2つ並べて再生し、その模様をOBS StudioでフルHDのMKV形式で録画する。こうすることで何度でも同じ映像をOBS Studioに入力することが可能だ(使ったゲーム以外は基本的にAMDの検証法と同じにしている)。
エンコードの画質設定はビットレート3500kbps、VBR、High Quality(一番上)とし、H.264とH.265で同じビットレート、一番上のクオリティーで録画したものを比較対象とする。AV1のオプションは今回レビュアーズガイドに記載されていた通りとしたが、さらにAV1のオプションを記載しない状態も比較に加えた。
というわけで、RX 7900シリーズのAV1エンコーダーは今のままでも十分戦力になりそうだ。複雑な設定がOBS Studio側に取りこまれれば、もっと使いやすくなるだろう。
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