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NEC、多人数の作業内容を高精度に認識する技術。建設現場などのDXへ

2022年11月28日 15時00分更新

建設現場で多数の作業者の作業内容を高精度に認識(建設現場を模擬してNECが独自撮影)

 日本電気(NEC)は11月28日、建設現場などに設置したカメラの映像から、複数の人物のそれぞれ異なる多種多様な作業内容をリアルタイムで高精度に認識する技術を開発したことを発表した。

 従来の一般的な行動解析技術では、人物や物体の関係性を解析するが、その解析には人物や物体の視覚的特徴のみが用いられており、認識できる行動や状況が限定的だった。

 本技術では、人物や物体の視覚的特徴に加えて、作業内容を認識するうえで重要な人物の姿勢特徴、使用している道具や重機などの物体の種別情報、人物や物体の位置情報、人物の周辺環境の視覚的特徴などの表現形式の異なる多様な特徴の間の関係性を統合的に解析する。

 さらに、それぞれの作業内容の認識において、どの特徴が重要になるかを深層学習で適応的に重み付けする。これにより、建設現場のように多人数が行き交う混雑した環境においても、多種多様な作業内容を高精度に認識できるようになる。

 本技術を活用することにより、建設現場などの多数の作業者の作業内容を時系列でデジタル化して管理することが可能となり、業務フローの効率化や人員リソースの最適配置などが期待されるという。

 同社は大和ハウス工業と共同で、3月~5月に戸建て住宅の建設現場において本技術の実証実験を行なった。その結果、「転圧」「根切・埋戻」「コンクリート打設」「鉄筋組み」などの複数の作業内容を正確に認識し、実際の現場作業者による各作業の作業時間を10%以内の誤差で推定することに成功したという。

 今後、建設に加えて、製造・物流・小売などの様々な現場作業に対して本技術の検証を進め、2023年度の実用化を目指すとしている。

作業内容認識のイメージ

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