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多い時は150分待ち!?Meta Questブースで最新VRゲームを体験してきた【TGS2022】

2022年09月20日 09時00分更新

文● ジサトラハッチ 編集●ASCII

ブースは150分待ちの列にもなり、大盛り上がり!
現状と未来について直接聞いてみた

 そんなMeta Quesのブースだが、今回久しぶりに東京ゲームショウに出展した理由などを、Meta Reality Labs マーケティング日本統括の上田俊輔氏(以下、敬称略)にお聞きした。

編集部:今年東京ゲームショウ出展に踏み切られた理由を教えてください。

上田:実は昨年の東京ゲームショウでもお話しはあったのですが、オンラインのみとのことでした。しかし、VRはプレイして貰わないと魅力が分かり辛いです。「Meta Quest 2」を発売した2020年10月は、ちょうど新型コロナ感染症が広まったころで、デモをやりたかったけれどできませんでした。
 それからずっとデモができなくて、そんななか今年になってようやく一部量販店などで解禁されました。そこで、お客様に話を聞くと、とてもポジティブに変わられたんです。やはりVRは体験して貰えれば(意識を)変えられるので、この夏にテレビ朝日さんとのサマーステーションや8月に渋谷の方で体験イベントなどを実施させて頂きました。
 そんななか、いよいよもって今回東京ゲームショウでもオフライン開催するということで、体験して貰えればと思って出展致しました。体験は何よりも大事なので、この機会を最大限力を入れてやろうということで、出展を決定致しました。

編集部:日本ユーザー様は、どういったVRコンテンツを購入し、どういった特徴があるとお考えでしょうか。

上田:比較的、全世界で売れているタイトルが日本でも売れています。また、日本のユーザー様は日本初のタイトルを好まれています。発売した後も、ソーシャルなどで盛り上がっているなと思います。

編集部:今後より一層、ユーザー様を獲得施策などがありましたら教えてください。

上田:今回、列も150分(取材日である16日時点)待ちになるくらい並んで頂いて、まだまだ体験されていない方が、少ないんだなと実感しました。先ほど申し上げたとおり、VRはプレイして貰わないと魅力が伝わり辛いと思っているので、今後も量販店などでデモできるスペースを拡充していく予定です。そういった体験を通じて、ユーザーの獲得に繋げたいと思っています。
 また、国内のパブリッシャー様のタイトルが好調なため、今後もどんどんタイトルを出すと言って頂いているので、そうした相乗効果でVR市場が広がっていくだろうと、考えています。

編集部:今後どんなVRコンテンツが流行っていくと考えていらっしゃるのでしょうか。

上田:国内から出てくるタイトルが、より多くなってくることで、ユーザー様に身近なタイトルが出てくるだろうな、と思っています。現状は比較的、既存IPタイトルの移植が多いかな、と思っていますが、今後はVRならではのゲームというタイトルが出てくるのではないかと考えています。
 一方で、ゲーム以外のコンテンツの可能性も考えています。エンタメとか旅行とか、そうした体験も軸にするコンテンツも含めて、より増えていくことで、VR、Meta Questの世界が広がっていくと考えています。

編集部:VRでゲームを楽しむだけでなく、メタバース内でゲームの大会を見るような、VRを使った視聴体験のようなものは、いかがでしょうか。

上田:キズナアイさんなどのVTuberの方のライブを世界中の人に見て貰うとか、そうした楽しみ方は、すでに行なっています。それが、スポーツだったり、映画だったりと、ほかのエンターテイメントを見て楽しむ、ということも考えられると思います。

編集部:メタバースの世界を広げていく、具体的なプランなどはありますか?

上田:我々1社だけでやるのではなく、パートナー様と協業して作り上げていくことで、よりユーザー様に使いやすい形になっていくと思います。現時点でも、いろいろなパートナー様からお話しを聞くことがあるので、いろいろと効果的な、効率の良いメタバースの世界を構築できていければなと、思っています。

編集部:次世代機は、解像度向上、視線誘導機能を搭載するなどハイエンドな製品になるとされていますが、低価格帯の普及機の予定などはありますか?

上田:「Project Cambria」という形で発表した機種に関しては、完全にハイエンド機でMeta Quest 2とは住み分けた製品で、どちらかというとPCに取って代わる、ビジネスユースを想定した製品になっています。普及機に関しては、今後もMeta Quest 2を主力製品として継続していきます。

編集部:最後に読者の方に向けて、伝えたいことがあればお願い致します。

上田:VRは思い描かれている、想像しているものよりも遥かに進化しています。我々のデバイスは単体で動作して、コードにも繋がっていないので自由に動き回れますし、完全没入をサポートする技術もあればコンテンツもあるので、一人でも多くの人にMeta Questを通じて知って貰いたいです。

編集部:ありがとうございました。

 Metaは10月12日23時(日本時間)にReality LabsのFacebookページにて開発者向けカンファレンス「Meta Connect」を開催すると発表。今年はARやVR、XR分野のリーダーたちが、これまでの目覚ましい進展に関する最新情報と、近い将来および今後の展望を発表するとしている。

 ここで、インタビューでも話に出た「Project Cambria」とされていた、次世代機の発表もあるのではと期待されている。気になる人はチェックしてみるといいだろう。

 国内のメタバースとしては、バンダイナムコがガンダムを題材とした「ガンダムメタバースプロジェクト」を、DMM.comも新たなメタバースプロジェクト「Mid Mega City」を立ち上げたと発表。国内でも今後メタバースが広がり、エンスージアストの人達から浸透していきそうだ。

 今後のMeta Questやメタバースの動きにも注目していきたい。

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