週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

TikTok creator academy 第2期|第4回講義「WonJeong」インタビュー

言語の壁を超え、世界を相手にバズる方法

2022年09月30日 11時00分更新

 TikTokで活躍するクリエイターを応援するプログラムTikTok creator academyのオンラインセミナー第4回のレポートをお届け! 今回のテーマは、「世界を相手にバズる方法」。世界中に4700万人というフォロワーを持つ韓国のTikTokクリエイターであるWonJeong(以下ウォン・ジョン)さんに「世界を相手にバズる方法」を聞いたぞ!

 気になる今回のテーマはこちら!

・全世界に4700万人のフォロワーを持つウォン・ジョンさん
・バズの秘訣は“トレンド研究と素早い投稿”
・日々のトレンドに自分のキャラクターを加える
・セミナー参加者との質疑応答

全世界に4700万人のフォロワーを持つウォン・ジョンさん

 「TikTok creator academy」は、動画投稿者を対象に3ヵ月で30万円の動画投稿支援費、さらに人気クリエイターによるセミナーや参加者同士の交流にてノウハウが共有されるプログラム。

 今回は受講生以外でも視聴可能なオープンセミナーとして行われた、韓国人クリエイターのウォン・ジョンさんによるトークセッションの模様をお届けする。2020年10月にTikTokを始めるや、ユニークな動画が世界的に人気を集め、現在では全世界に4700万人というフォロワー数を持つウォンさん。その名は知らずとも「ママ~!」という決めセリフの動画を見たことはあるだろう。

 セミナーでは、TikTok creator academyの0期生でもある韓国語や韓国の文化を発信するTikTokクリエイター・ゆうすけさんが通訳兼司会を務めてくれた。

通訳兼司会を担当してくれたゆうすけさん

バズの秘訣は“トレンド研究と素早い投稿”

 セミナーのテーマはズバリ“世界でバズを生む秘訣”。言語を超えて世界でバズるために意識していることはなにか、さまざまな角度から解説してもらった。

 ウォンさんがバズを生むためにもっとも意識しているのは、「動画のトレンド(流行)をすばやくキャッチしていち早く投稿する」ことだという。具体的には、日頃からほかのクリエイターの投稿動画を見て“研究”をし、そこから自分のキャラクターにあったものを参考に動画をクリエイトしているのだという。1日のうち3時間程度は研究に費やしているというから驚きだ。

「トレンドが早く過ぎていってしまうので、すぐにキャッチして実行するのが大事」だとウォンさん

 そのため、動画撮影の時間は短ければ数十分で行うそう。しかも、ウォンさんは(事務所には所属しているが)、TikTokを含む各種動画サイトやSNSへの投稿は、基本的に自分1人で行っているのだそう。クリエイターの中には編集や撮影を他の人に任せる人も少なくないが、ウォンさんが1日の多くの時間をTikTok活動に割いていることがわかる。それもあって、1日に平均2本という頻度での動画投稿を行えているのだとか。

日々のトレンドに自分のキャラクターを加える

 全世界で4700万人のフォロワーを持つウォンさん。しかしその内訳は、もっとも多い国で9%程度の割合いだという発言もあった。韓国人フォロワーの割合も高くない(6%以下と説明)そうで、偏りがないということはウォンさんの動画がそれだけ広くワールドワイドで受け入れられている証拠。当たり前の話だが、より国民の多い国のほうがユーザーの分母は大きくなり、そのぶん再生回数も増える。

 ときには母親が登場するなどバラエティに富んだ動画を投稿しているウォンさん。それらのアイデアをどう生み出しているのかという質問に対しては「アイデアはすぐにひらめくわけではないから、日々の動画研究が大事」と、繰り返し説明。特に強く参考にしているクリエイターがいるわけではなく、複数人の作品を並列で見ているそうだ。また、単純にトレンドに乗っかるだけではなく、自分が気に入った動画のネタを取り入れることも多いのだという。

 また、単純にマネるだけではなく自分のキャラクターを意識させることも大事というウォンさん。ウォンさんの場合はオチにあたる「ママー!」がそれに該当するだろう。十数秒というショート動画の世界では、(一発ギャグ的な)短く、印象に残るフックが必要ということだ。

 多くの人が気になるであろう収入面についての言及もあり、韓国内だけで「1ヵ月で日本車のSUVが買えるくらい」(ゆうすけさん)だという。

セミナー参加者との質疑応答

 セミナー後半では、TikTok creator academy受講者から寄せられた質問にウォンさんが答えていく形で、質疑応答が行われた。その中からいくつかを抜粋して紹介しよう。

質問:参考にする動画の判断基準は何ですか?

回答:音源をクリックすると表示される再生回数やいいね、日付などのデータを見て判断する。

 ほかの人に迷惑をかけるような動画は参考にせず、自分だけで完結するものを選んでいる。

質問:編集に使っているソフトは?

回答:撮影から編集までのすべてをiPhoneだけで完結させている。

質問:動画を投稿する時間は意識している?

回答:午前と午後の12時に投稿している。

 ほかの動画を研究した結果、その時間帯が世界中から一番アクセスが集まる時間と考えた。

質問:準備、撮影、片付け、編集でどれくらいの時間をかけている?

回答:バラツキはあるが、平均すると5時間くらい。

質問:海外のフォロワーを獲得するためには動画中に文字は入れないほうがよい?

回答:全世界に発信するなら入れないほうがいい。

 もしくは(分母の多い)英語にする。

 ほかにも「たまにはカッコイイ系の動画も投稿する」「教育系であってもトレンドの音楽を取り入れたほうがいい」「自分でも再生数が伸びない動画がある理由はわからない(笑)」 といった発言も。今後は日本のクリエイターとのコラボLIVE等も行っていきたいとの展望を語り、セミナーを締めくくった。

 本連載では、今後もTikTok creator academyでの講座内容を随時紹介していく予定だ。次回もお楽しみに!

TikTok creator academyとは?

 TikTok creator academyとは、次世代のTikTokクリエイターを発掘、支援することを目的にしたプログラムです。応募者の中から選ばれた約100組のクリエイターには、2022 年 7 月 から3ヵ月にわたり、TikTokより制作支援金として約10万円x 3ヵ月が支援されます。また、参加者には特別なプログラムとして、クリエイター同士の交流促進となるサポートや、特別なワークショップやセミナーを通して、動画の制作方法やフォロワー数を伸ばすためのコンテンツ戦略について学ぶ機会が与えられます。

【TikTok creator academy プログラム内容や特典の紹介】
[ 1 ] 約10万円 x 3ヵ月の制作支援金
[ 2 ] 豪華講師陣によるセミナーへの参加(7月~9月の間に2回ほど実施)
[ 3 ] 毎週行われるセミナー/交流会への参加(平日月、水、金いずれかの7pmから開催予定)
[ 4 ] 同期クリエイター同士で交流が出来るコミュニティへの招待・参加

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事