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BMWのSUV「X5」はディーゼルっぽさを感じさせずにディーゼルの恩恵を受けられる

2022年07月31日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) モデル●新 唯(@arata_yui_)編集●ASCII

ディーゼルのイメージを変える走行性能

箱根神社の大鳥居へ向かうX5

コンフォートモードで走行

 テストコースは、都内から離れて御殿場から天下の険である箱根へと向かい、そして東名高速に乗って戻るというルート。高速道路とワインディング、そして市街地という盛りだくさんのコースです。走行モードはコンフォート。

 まずは高速道路で御殿場へ。「重厚な走りは、実にBMWらしいですね」というのが唯さんのファーストインプレッション。「下からモリモリとトルクが際限なく湧き出てくるかのようです。とても2トンを超えるクルマとは思えないほど、スムーズに加速します」というように、ディーゼルらしい太いトルクによって、クルマは実にスムーズに加速します。

BMW X5の車窓から

 「驚いたのは、とにかく静かなこと。振動もすごく少ないです。車の外でアイドリングの音を聞くとディーゼル車らしい音が聞こえるのですが、室内でこのクルマがディーゼルエンジンだと気づくことは、回転系のスケール以外で気づくことはないんじゃないですかね」と分析する唯さん。もともと直6という振動の少ないエンジンということもありますが、車内への遮音が上手くできているのです。

 高速道路に乗っても「エンジンの回転数が低いためか、すごく静かですね。追い越しの加速もラクラクです。不満はまったくないです」というように、さすがアウトバーンのある国のクルマといったところ。「排気量の小さいガソリンエンジン車よりも静かなことにお届きましたし、振動も少ない。それに地に足のついた重厚な乗り味だから、クルマがまっすぐ進むし、怖さもないですね。長距離クルージングに向いていると思います」というX5。それにディーゼルらしい燃費の良さも加わりますから、長距離クルーザーとしての魅力は十分すぎるほどに十分。

箱根の道を走る唯さん

SPORTモードにチェンジ。SPORTモードはダンパーやエンジンマップ、変速タイミングなどを個別で調整できる

 東名高速の御殿場ICを降りて、箱根の山を目指すBMW X5。ひたすら峠道のアップダウンを繰り返します。ここはスポーツモードにチェンジしましょう。「一層トルクフルになりますね。これは楽しいです!」と、箱根を攻める唯さん。「車体が大きいですけれど、取り回しが悪いわけではないんですね。何より見切りがすごくイイんですよ。だから狭い峠道でも怖くないんですね」。

箱根の山を下る

 途中、何度か停止してアイドリングストップが働くことがあったのですが「アイドリングストップからの復帰がすごく静か。ちょっと前の車だとガクンと動いたりしたのですが、そういうところがないんですね」と満足げの表情。これが48Vスタータージェネレーターの威力なのかなとも。一方でハイブリッドらしさを感じることはほぼありませんでした。

箱根の山を下るBMW X5

大平台のヘアピンカーブを曲がるX5

函嶺洞門を右手に箱根路を走る唯さん

 山を登れば山下り。箱根駅伝の6区と同じコースで山を下りました。「エンジンブレーキがあまり効かない印象ですね。ですからシフトをマニュアルモードにして2速にしないとダメみたい」と、車体の重さが災いしている様子。「2速にすると、回転数が上がるためか、結構エンジンの音が聞こえますね。でもそれはガソリン車も同じですから、気にするようなことではないのかも」ということで、あっという間に函嶺洞門。そして箱根湯本の駅へ。

カマボコを持って笑顔の唯さん

 その後、カマボコが好物ということで、鈴廣に立ち寄った唯さん。揚げカマボコを買い求めて帰路についたのでした。こうして1日走った燃費はなんと

取材時の燃費データ

軽油で給油。ノズルは緑です

 リッター16.3km! 3000ccのガソリン車で2トンの車重だったら、ひと桁km/Lは当たり前。ハイブリッド車でない限り、このような数字は出ないと思います。BMW X5もハイブリッドといえばハイブリッドですが、アシストハイブリッドのようなもの。どうです? 経済性が高く、それでいて快適。ディーゼルエンジン車を見直したのでは? 「確かにすごいですね。でも、快適なのはBMWのラグジュアリーSUVだからでは?」と疑いの目が。

BMW X5

 ということで、次回はドイツ以外のディーゼルエンジンを試したいと思います。

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モデル紹介――新 唯(あらた ゆい)

 10月5日栃木県生まれ。ファッションモデルとしての活動のほか、マルチタレントを目指し演技を勉強中。また2022年はSUPER GTに参戦するModulo NAKAJIMA RACINGのレースクイーン「2022 Moduloスマイル」として、グリッドに華を添える。

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