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HXシリーズで16コア24スレッドになりました

GIGABYTE「AORUS 17X」実機レビュー = Core i9-12900HX搭載で最強ゲーミングノートだ!

2022年07月28日 10時00分更新

文● みやのプロ(@E_Minazou)+ 編集● ASCII

 GIGABYTEは最速のノート用CPU「Core HXシリーズ」を搭載した、モバイルワークステーション「AORUS 17X」の最新モデルを発売した。搭載GPUにより、上位の「YES-B4JP544UP」と、下位の「XES-B3JP544UP」があり、価格は約54万円と44万円だ。

17型テンキー搭載のフルサイズノートですね

Intel Core i9-12900HXに
GeForce RTX 3080 Ti/3070Tiを搭載

天板は超シンプルな艶消しでスマートな印象です

底蓋を開けると大きなデュアルファンとヒートパイプ、伝導板が占めています

 常に最上位CPUを搭載するAORUSシリーズに、ついにHX搭載モデルが発売となった。CPUはCore i9-12900HXで、Pコア×8とEコア×8の16コアで24スレッド、最大周波数5GHz、最大ターボパワー157Wというモンスターである。

 もちろんGPUはNVIDIAのGeForce RTXで、3080Tiと3070Tiなので最大130W。VRAMはGDDR6を16GBと8GB搭載する。

 メインメモリーはDDR5-4800MHzを32GB搭載、空きスロットが1あり、最大64GBまで拡張できる。ストレージはPCIe4.0で1TB搭載し、こちらも空きスロットが1つあるので増設可能だ。

メインメモリーは32GBの1枚載せなので、空きスロット(右上)を使って64GBにしやすいですね。

PCIe4.0x4のSSDはGIGABYTE製の1TBを搭載

空きのM.2スロットは、1枚目とは別の場所にあります。

 ディスプレーは狭額縁で17.3インチのFHD(1920×1080ドット)で、リフレッシュレートは360Hz、sRGB100%カバーである。実際に速い動きのゲームや、ベンチマークテストの3DCGも、スムースに映し出されて、まったく不満はない。17インチでFHDでは粗いのではという危惧も必要ない。

鮮やかで高輝度なうえ360Hz動作でちらつきは全く感じません。

 キーボードはテンキー付きのUS配列で、AORUS Fusion RGBで1キー単位でフルカラーのバックライトを指定できる。かな表記がないので、とてもスッキリしている。「@」や「{}」の位置がJISとは異なるが、ご存じの通りWindowsで設定を日本語キーボードにすれば(キートップの表記とは異なるが)JIS配列となる。電源ボタンはキーボードとディスプレーの間にあり、クリック感もあって使いやすい。もちろん電源ONでAORUSアイコンが光る仕組みだ。

US配列のまま日本でも発売となりますので、英語配列ファンはうれしいですね。

 タッチパッドは121×76ミリと広くはないが上品なクリック感でミスはない。また、PCの左右センターではなく、メインキーのセンター寄りに設置されている。つまりボディ全体幅からみると左に寄っているので、ホームポジションで使いやすい。

 インターフェースは、Thunderbolt 4にHDMI 2.1、miniDisplayPort 1.4、USB 3.2 Gen1のType-A×2、有線LAN(REALTEK (2.5G) Ethernet)にオーディオコンボジャックだ。ACアダプターは20V/14Aの280W出力である。

左右の奥はともに排気口なので、ACアダプターも手前に挿さなければいけないのがちょっと邪魔です。

 無線はIntel AX211 Wireless (Wi-Fi 6)とBluetooth 、Webカメラは1280×720ドットでHelloの顔認証対応だ。

 サイズは398×254×30mmで、重量は2.7kgと、3kgを切っていてありがたい。クーリングはWおなじみのINDFORCE infinity 冷却システムを、また、速度調整をしてくれる、Microsoft Azure AIも搭載している。

電源投入でシンボルマークが光ります。

後部中央の格子はデザインで、排気は左右の噴射口から出てきます。

底面の後部は全体が吸気口ですが、メッシュになっていて内部にホコリが入りにくい仕組みです。

17型の余裕で、左右のスピーカーユニットは大型で音も迫力があります。

ベンチマークテストはさすが16コアの威力を発揮
Core i9-12900H比で19%増しを記録

 ベンチマークテストはGIGABYTEコントロールセンターというアプリで、PowerModeをGigabyte High Performanceに、MUXスイッチをdGPUに、ファンをターボモードで実施した。ここでは、Azure AIで速度をコントロールするか、NVIDIAのDynamic Boostを使うかなども選択可能だ。

コントロールセンターでは、単にターボモードやECOモードを選ぶことも、細か独自設定も可能となっています。

 さすがに2基のファンが全開になると、排気音はかなり大きくなる。その代わり、キーボード面は熱くならず、ベンチマークテストを連続実行しても値は落ちない。GIGABYTEクオリティーの冷却性能は健在なのだ。

CPUとGPUの使用率や温度がリアルに表示されるのもいいですね。

ファンの排出口はサイドと背面の両方にあり、大型のフィンが熱交換をおこないます。

ヒートパイプとプレートを組み合わせた熱伝導設計で、ほとんどのチップが覆われています。

 今回のi9-12900HXは16コア24スレッドで最高5GHzで157W、現役最高のHシリーズ「i9-12900H」は14コア20スレッドで5GHzの115Wだから、HXはPerformanceコアが2個増えて、スレッドが4増えていることになる。

 CPUの回り具合をみるCINEBENCHはR23で19048、R20で6953、R15で2912まで出たので、HXはHより3~19%加速している。コア数は14%、スレッド数は20%増えているから、期待値通りの高速化といっていいだろう。

 3DMarkのほうは、4種類行なったが、すべてCore i9-12900H+RTX3080Tiと変わらなかった。GeForceに頼る部分では同じチップの最高速が出ているということになる。

 SSDはマルチのシーケンシャルリードで6952MB/s、ライトで4997MB/sと、通常のPCIe4.0x4としては十分な速度が出ている。

 バッテリーの持ちは、Normalモードでディスプレー輝度100%で、3時間15分も稼働した。さすが、バッテリー容量99Whの威力である。いざとなったら、ECOモードで省エネ設定にすれば、モバイルで十分に仕事ができるだろう。ちなみに、バッテリー駆動でも、Turboモードを指定できるが、GPU速度は低下するので、ゲームをする場合はACアダプターもいっしょに持ち歩く必要がある。

 それはちょっと重すぎですという場合、サードパーティーのアダプターになる。試しにAnkerの新製品、100W出力ながら小型軽量の「736Charger」をType-Cに繋いだところ、50~95Wで充電が可能だった。出力が足りないので最高速は出ないが、補助としては安心だ。

Ankerの736 Chargerは100W出力ながら200gしかない。AORUS 17Xでも100W近い入力が可能でした。

 充電速度は、280W出力の付属ACアダプターで、同じ条件でマシンを動作させながらで、0~50%までが49分、70%までが71分、90%までが94分と安定して充電できた。

 AUROS 17GはCore i9-12900HにRXT3080Tiで44万円、17XはCore i9-12900HXにRTX3080Tiで54万円と10万円の差がある。CPUの速度差としてこの価格差は大きいが、世界最速CPUをゲットしたければ、17X一択なのだ。

 
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