G-Master Spear Z690/D4 TUF Editionをレビュー
12700K&RTX 3060を搭載するPowered by ASUSゲーミングPCなら高画質プレイもイケる!?
まずはPCの総合性能とCPU性能をチェック
第12世代Coreプロセッサーの「Core i7-12700K」を搭載していることからもわかる通り、CPU性能はかなり期待できるレベル。ビデオカードのGPU、GeForce RTX 3060も現行価格4.6~6万円がボリュームゾーンのミドルハイクラスだ。
GeForce RTX 3060であれば、ほとんどのゲームをフルHDの高品質で快適に楽しめるだけの実力がある。つまり、ゲーミングPCとしては十分な性能があり、特に困ることはないだろう。
もちろん、VRコンテンツを120fps以上で快適に描画できる性能がほしいとか、美麗さがウリのアクションゲームやMMORPGなどを4K解像度で楽しみたい、という話であれば別だ。上位のビデオカードにカスタムして、電源ユニットもさらに高容量なモデルに変更する必要があるだろう。
少々脱線してしまったが、まずはPCの総合性能を測るベンチマークソフト「PCMark 10」の結果から見ていこう。
総合スコアーのほか、アプリの起動時間やビデオ会議、ブラウザーの性能を測る「Essentials」、表計算やワープロといったオフィスソフトの性能を測る「Productivity」。そして、動画や写真編集などクリエイティブ用途の性能を測る「Digital Content Creation」といった、テストグループ別のスコアーも掲載する。
総合スコアーは7434とまずまず。Digital Content Creationのスコアーが若干低めの印象だが、これはOSが影響していると思われる。第12世代CoreプロセッサーはOSによって、若干動きが異なるソフトがあり、Windows 10では最適な動作にならないこともあるためだ。
Digital Content Creationテストはその影響を受けているのか、性能重視のPコアよりも、電力効率の高いEコアがメインで使われてしまっていた。そのため、スコアーが低く出てしまう傾向がある。その点は少々注意が必要だが、それ以外はスペック相応のスコアーと見ていいだろう。多くの用途で快適に使えるだけのポテンシャルがある。
続いてCPU性能をベンチマークソフト「CINEBENCH R23」で見ていこう。こちらは、CGレンダリング速度からCPUの性能を独自スコアー(単位はpts)で評価してくれるもの。このスコアーが高ければ高いほど、高性能なCPUとなる。
なお、CGレンダリングはマルチスレッド処理に向いている用途で、CPUのコア数やスレッド数がストレートに性能に反映される。つまり、CPUの最大性能を見るには都合の良いテストと言える。
全論理コアを使用するMulti Coreテストで21768pts、1つだけ使うSingle Coreテストでは1937ptsと、おおむね期待通りの結果が得られた。ただし、同じCPUを搭載したPCと比べて、Multi Coreテストのスコアーが低いと感じる人もいるだろう。
Core i7-12700Kの仕様を見ると、「最大ターボパワー」(PL2)での電力は190Wとなっており、これが瞬間的なピーク性能の電力制限になっている。これに対して、「プロセッサーのベースパワー」(PL1)は125W。長時間負荷がかかる時はピーク性能を持続するのではなく、電力効率が高くなる設定となるわけだ。
これらの電力制限(PL1もPL2)はPCのBIOS設定によって異なる。上記はあくまで、インテルが定めたデフォルトの設定で、BIOSから「無制限」などに変更できるためだ。G-Master Spear Z690/D4 TUF EditionはPL1が124Wだったので、今回の結果に至ったと見るべきだろう。
常時ピーク性能を維持したい、というのであれば、PL1の値を上げてやるといいだろう。とはいえ、PL2でピーク性能を引き出している時でも、CPUパッケージ温度は最大74度。CPUクーラーが優秀ということもあり、PL1の値を上げても、CPU温度が高くなりすぎることはなさそうだ。
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