ユーザー数はこの2年で3倍に、スキル内で物品販売できるAlexa Shopping Kitも
Alexa Live 2022が開催、Alexa搭載スマートウォッチや自動車への搭載が進む?
Amazonは7月20日(現地時間)、オンラインイベント“Alexa Live 2022”を開催。これに合わせて、次世代の“アンビエントエクスペリエンス”を提供するための新しいSDKやツール、ドキュメントなどを発表した。
Alexaと接続可能なスマートホーム機器は現在3億台を超え、Alexaのユーザー数は2020年からおおよそ3倍になっているという。また、スキルの利用が習慣化し、日常生活の一部になっているユーザーも多い。スキル開発者がその癖や使い方を学ぶことで機能改善が進められるとする。特筆すべき点として、定型アクション(Routine)を利用している人はそうでない人より4倍高いエンゲージメント、40%高いリピート率を獲得しているそうだ。
Amazonはこれまでデバイスメーカーとともに“Voice Interoperability Initiative”というアライアンスを組織して、音声アシスタント機能の拡大や相互乗り入れに取り組んできた。最近ではSonosがVoice Cotrol機能を提供。こうした広がりは顧客の選択肢を増やすうえで有効であるとAmazonは言う。新たに発表した「Alexa Voice Service(AVS)SDK 3.0」では、Alexa Smart Screen SDKとAVS Device SDKを統合し、デバイスの種類や様々な利用シーンを統合した開発ができる環境を整える。
スキル開発者向けには、そのビジネスを加速するための施策を用意している。例えば「Alexa Shopping Kit」はスキル内に、ショッピング機能を簡単に埋め込めるキット。Amazon.comから製品を選んでおき、販売に結び付くと、売上の10%が手数料としてスキル制作者に支払われる仕組みだ。
定型アクションを作りやすくする「Alexa Routines Kit(ARK)」や声を使って簡単にアプリケーションとAlexaアカウントを関連付けられる「Voice-forward Account Linking」などを用意。スキルのA/Bテストが簡単にできるようになる仕組みも提供する。
また、声や音によるレスポンスを作りやすくする「Alexa Presentation Language for Audio(APLA)テンプレート」、マルチモーダルな機器でUIを設計しやすくする「Multimodal Response Builder」、開発者の成功事例を示して参考にできる「APL Best Practices Guide for Developers」、視覚障害がある人に向けたアクセシビリティを提供するための「APL Accessibility Guide」、Alexa Conversationの機能をスキルに取り込むための「Skill Components」などが用意されている。
基調講演では、Alexaの機能を搭載したスマートウォッチも公開された。アンビエントエクスペリエンスをキーワードに様々な分野に広がりを見せるAlexaの大きな将来像が感じ取れるイベントとなった。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります