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週替わりギークス ― 第246回

下北沢のシェア工作室はすべて善意で成り立っていて、心配になるほど居心地がよかった-倶楽部情報局

2022年07月22日 18時00分更新

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 本日は、ASCII倶楽部の人気記事「下北沢のシェア工作室はすべて善意で成り立っていて、心配になるほど居心地がよかった」を紹介します。


 シェア工作スペースが減ってきている。

 DMM.make AKIBAは10階のシェアファクトリーが縮小されて、12階のシェアオフィス空間に併設されたし、

 FabLab SetagayaはIID世田谷ものづくり学校の閉館に伴い閉店した。(機材は秋葉原の別の施設に移されるようだ)

 筆者は家に最低限の機材しか用意していない。

 家が小さいので、資材だけで埋もれてしまう。

 なので、レーザーカッター、3Dプリンター、UVプリンターという大きい機材は、シェア工作スペースに頼ってきた。

 近頃筆者はシェア工作スペース難民だ。

 そんな折に、下北沢にシェア工作スペースがあるとの噂を聞きつけた。

 それは是非ともお邪魔させていただきたい。

 お頼みして、取材させていただいた。

シモキタFAB-コーサク室へようこそ

 名前を、シモキタFAB-コーサク室という。

 2021年6月にオープンした、まだ新しい工作スペースだ。

 今回は、一般社団法人CO-SAKU谷(コーサクダニ)代表の高橋明子さんにお話をお伺いした。

入り口から

機材が並んでいる

開放的な空間

 シモキタFAB-コーサク室は、工作室ではなくコーサク室らしい。

 工作、交錯、Co-Creation の3つの意味を含んだ「コーサク」だそうだ。
 実際にお邪魔してみて、大人も子どもも、工作が得意な人も初めての人も、みんながゆるく共存できる場所にしようとしているのを感じた。

 子どもでもハードル低く参加できるのに、バリバリやれる人は勝手にやれる、そんな空間だ。会員同士の距離感が近いので、経験の共有ができているらしい。

 コミュニティには、コミュニティマネージャーがいるような作り上げられたコミュニティと、自然に生まれたコミュニティの2つがあるように感じる。

 シモキタFAB-コーサク室のコミュニティは自然に生まれた、オーガニックなコミュニティなように感じた。

 シモキタFAB-コーサク室は立地が面白い。

 周りが駐車場に囲まれた建物で、機材音を出しても周りの迷惑にならないらしい。

 特筆すべきはコーサク室の1つ上の階がAirbnbになっていて宿泊で借りることができる。

 ということはつまり……!合宿が可能なのだ!

 友達と集まって、合宿して制作をしたらなんと楽しそうなことか。

 ちなみにAirbnbのリンクはこちらだ。気になる方は是非。

周りは見事に駐車場

機材ありきではなく、作りたいものありき

 シモキタFAB-コーサク室の料金システムは、フルタイム会員、ライト会員、ドロップインに分かれる。

 ライト会員だと利用できる時間が10時から17時まで、3Dプリンターとレーザーカッターは時間貸しの別料金だ。3Dプリンターとレーザーカッターはたまにしか使わないよ〜って人には良さそう。

 フルタイム会員だと、3Dプリンター・レーザーカッター使い放題、20時まで使用可、そしてなんと、収納ボックス1個が含まれる。

収納ボックスはちょうどよく資材が入りそうなサイズ。

収納ボックスを置いておいてもらえる。

 フルタイム会員は大人で月1万9800円、子どもで1万5400円。子どもはナイトタイム利用不可、3Dプリンターが1日1時間まで、レーザーカッターが1日30分まで使える。

 ライト会員は月3300円、使うたびに1日550円だ。FAB機材を使う際は1日1100円で、3Dプリンターを1日1時間、レーザーカッターを1日30分使えるらしい。

 フルタイム会員で、収納ボックスが付いてくるのはとてもありがたい。FAB施設行く時って、資材を持って行くのが面倒なんだよねえ。ライト会員でも、月額550円を払えばボックスを貸してもらえるそうだ。

 機材は工作するのに必要な機材が一通り揃っているという感じだ。

 3Dプリンター(光造形もある)、レーザーカッター、ミシン一式(ロックミシンもある)、カッティングマシン、アイロンプレス機、真空成型機……。

 面白いのは、3Dプリンターは会員さんが組み立てたのをみんなで使っていたり、光造形プリンターは機材のことをわかってる人で使っていたりと、コーサク室側が提供しているというよりは、みんなで必要なものを用意してみんなでシェアしているという感じなのだ。

 話を聞いたら、会員さんがこういうものを作りたいからこういう機材が必要だ、という話をしたのをきっかけに機材を増やしたりしているらしい。

 機材ありきでなく、作りたいものありきなのが良いなあと感じた。みんなで場所を育てている感じも素敵である。

3Dプリンターその1

3Dプリンターその2

光造形プリンター

アイロンプレス機と真空成型機

レーザーカッターその1

レーザーカッターその2

ミシン一式

CNCフライス(会員さんの私物機材だそうだ)

はんだごてとか(こちらも会員さんの私物機材)

始まりはロボコンだった

 シモキタFAB-コーサク室の始まりは、VIVITA ROBOCONだったらしい。VIVITA ROBOCONとは子どもたちが参加し、課題解決に向けてオリジナルロボットを製作するロボコンだ。代表の高橋さんがVIVITA ROBOCONを主催した時に集まった仲間で、もうちょっと活動を続けたいと社団法人を作り、シモキタFAB-コーサク室をオープンしたそうだ。

 運営を手伝ってくれる学生を募集中だそうだ。運営を手伝う代わりに、機材が空いていたら使っていいよ〜というゆるい感じだ。

 愛想が悪くても黙々と何かを作っているような人がいいそうだ。

 黙々と何かを作っている人がいる空間って、良いよね。

 場所を使ってくれるクリエイターも募集しているそう。

 是非読者の学生、クリエイターは問い合わせてみて欲しい。

マテリアル置き場(会員なら自由に使うことができる)

工具入れを作ったそうだ。

LOVOTが寝ていた。

おこもり室もある。

椅子も手作りだ。

段ボール工作をする人も。

VIVITA ROBOCONに出場したロボットたち。

すべて善意で成り立っていて、心配になるほど居心地がいい


 続きは「下北沢のシェア工作室はすべて善意で成り立っていて、心配になるほど居心地がよかった」でお楽しみください。

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