マイクロソフトが先週、同社のブログにおいて「メディア プレーヤー」を更新するとアナウンスした。3月の更新でCD再生機能を導入したが、CDリッピング機能も追加する。添付画面のようにファイル形式とビットレートを指定するシンプルなものだ。
対応するファイル形式はAAC、WMA、FLAC、ALACである。ALACはアップルのロスレス形式である。AACはともかくALACにまで対応するというのには驚かされるが、いまさらCDリッピングでメーカー争いをしてもしょうがないということなのだろう。
かつて音源の配布方法はCDが主流だった。そしていまでも日本では音楽CDの需要が高い。ただし、このストリーミング時代において、「CDリッピングとは何か」と疑問を持つ読者もいるかもしれないので簡単に説明をしておく。
まず、単にCDをPCの光学式ドライブに入れても、デジタルの音楽データを取り出すことはできない。音楽CDはCDDAという形式でデータが記録されている。これはCD-ROMのファイルシステムやフォーマット(ISO 9660など)とは全く異なるものだ。CDDAはPCが直接マウントできる形式ではない。そのため特別なソフトウェアによってデータを取り出す必要がある。この作業が「CDリッピング」と呼ばれている。CDDAをWAVやMP3といったパソコンで再生できる形式に変換して保存するのだ。
わざわざパソコンでCDを再生したい人がどのぐらいいるかは分からない(いまやCDドライブを装備しているPC自体少ないかもしれない)が、いまでも雑誌の付録などに音楽CDが付いてくることは多く、ちょっと使いたい時に手軽に標準ソフトでリッピングできるのは便利だ。その結果としてストリーミング世代のユーザーがCDリッピングに興味を持つかもしれないし、マニアックなソフトがいくつもあるのでそれらを調べてみるのもまた面白いだろう。
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