ローティーンのスマホ・モバイルデバイス利用率が低い
日本の10代は怖さを知らないままネット空間に飛び出す!?
15~16歳を境にネット利用率は跳ね上がる
マカフィーが6月に発表した「2022年度 ネット接続している家族に関するグローバル調査(McAfee Connected Family Study)」をもとに、注目すべき世界と日本の相違点を紹介する。
※調査は2021年12月13日~29日に世界10ヵ国(オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、インド、日本、メキシコ、イギリス、アメリカ)の10歳から18歳の子どもを持つ1万5500人の親と1万2057人の子どもを対象にオンラインアンケートで実施。
世界的に子どものネット利用は10代半ば、15~16歳から急速に本格化することが知られている。今回の調査結果を見ると、同時期にスマホのほかノートパソコンやタブレットなどモバイル機器全般の利用率も伸びていき、そのまま大人のそれと同等になるようだ。
日本の子どもの特徴としては、10~14歳でのスマホ・モバイルデバイス利用率が世界平均よりも8%あまり低いことが挙げられる。15歳以降の利用率は世界平均とほぼ変わらないことを考えると、日本は10代半ばから急にネット空間へ飛び出していく子どもの割合が高いと言える。
なお前回紹介した通り、日本の子どもはオンラインリスクに遭遇した経験が少ない。それでいて親が子どものデバイスにセキュリティ対策を施す割合は低い。
これはローティーンの利用率がそもそも低いこと、そしてネット利用体験がスマホに偏っており、より能動的に扱うことが多いパソコンやタブレットの利用率は世界平均と比べて極端に低いことがある種の障壁となり、結果的に安全に過ごせているに過ぎないと考えられる。
オンラインリスクと出遭いづらい利用環境で、オンラインリスクの怖さを知らないままネット空間に飛び込むミドルティーンをいかに守るか――これは日本におけるセキュリティ啓蒙の課題の1つだろう。
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