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CPUもGPUもSSDも「最高速」でCINEBENCHは20000超え!

ASUS「ROG Strix SCAR 17 SE」実機レビュー = インテル最速CPU「i9-12950HX」を測った!

2022年07月21日 11時00分更新

 ASUSは17.3型ゲーミングノートPC「ROG Strix SCAR 17 SE(G733)」を7月21日に発表した。本製品は、ノートPCとしては最高クラスのCPU「Core i9-12950HX」とディスクリートGPU「GeForce RTX 3080 Ti」でタッグを組んだゲーミングノートPCのフラッグシップモデルだ。

 リフレッシュレート360Hzのディスプレーや、Dolby Atmos対応のクアッドスピーカーを搭載するなど、周辺装備も抜かりない。今回、発売前の製品を借用したので実機レビューをお届けしよう。どんな異次元パフォーマンスを魅せてくれるのか楽しみなのである。

ASUS JAPAN「ROG Strix SCAR 17 SE(G733)」希望小売価格54万9800円

16コア24スレッドのCore i9-12950HXと
GeForce RTX 3080 Tiでタッグを組んだモンスターノートPCだ!!

 ROG Strix SCAR 17 SEはOSに「Windows 11 Home 64ビット」、CPUに第12世代(Alder Lake)の「インテルCore i9-12950HXプロセッサー」(16コア[Pコア×8、Eコア×8]、24スレッド、最大5GHz、55W)、ディスクリートGPUに「NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti Laptop GPU」を採用。メモリーは32GB(DDR5-4800)、ストレージは4TB(RAID0、2TB×2、PCIe Gen4 x4接続SSD)を搭載している。

 ディスプレーは17.3型フルHD IPS液晶(1920×1080ドット、127ppi、16:9、リフレッシュレート360Hz、応答速度3ms、Dolby Vision対応、Adaptive Syncテクノロジー対応、輝度・色域・視野角非公表)を採用。ウェブカメラは非搭載だが、そのぶん画面占有率は85%の狭額縁仕様。サウンド機能は、Dolby Atmos対応のクアッドスピーカー(2W×2、1W×2)、アレイマイクを搭載している。

 インターフェースは、Thunderbolt 4(データ転送、映像出力対応)×1、USB 3.2 Gen2 Type-C(データ転送、映像出力、本機への給電対応)×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、HDMI×1、有線LAN(2.5GBASE-T)×1、3.5mmコンボジャック×1を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.1をサポートする。

 本体サイズは395×282.1×23.4~28.3mm、重量は約3.0kg。90Whのリチウムポリマーバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は約7時間、バッテリー充電時間は約1.8時間と謳われている。

本体天面。天板はアルミニウム製。本体サイズは395×282.1×23.4~28.3mmだ

本体底面。透けて見える冷却システムは、表面積を拡張した「ベイパーチャンバー」、最薄部0.1mmの「アークエアフローファン」を内蔵した冷却ファン、超薄型フィンを採用した「ヒートシンク」、エアフローを最大15%改善した「アンチダストトンネル2.0」により効率化されている

ディスプレーは17.3型フルHD IPS液晶(1920×1080ドット、127ppi、16:9、リフレッシュレート360Hz、応答速度3ms、Dolby Vision対応、Adaptive Syncテクノロジー対応、輝度・色域・視野角非公表)

キーボードは107キー日本語配列(オールキーRGBイルミネート仕様)

本体前面と本体背面。背面にはThunderbolt 4(データ転送、映像出力対応)×1、USB 3.2 Gen2 Type-C(データ転送、映像出力、本機への給電対応)×1、HDMI×1、有線LAN(2.5GBASE-T)×1を用意。排気口は背面と左右側面合わせて4つ用意されている

右側面には「キーストーンII」スロット×1、左側面にはUSB 3.2 Gen1 Type-A×2、3.5mmコンボジャック×1を配置

天面のROGのロゴは電源を投入すると点灯する

ディスプレー面の最大展開角度は実測125度

パッケージには本体、ACアダプター、電源ケーブル、キーストーンII、Armorキャップ×2、紫外線ライト、電池、ストラップ、説明書類が同梱。紫外線ライトが含まれている理由は後述する

ACアダプターのコード長は実測120cm、電源ケーブルの長さは実測180cm

ACアダプターの型番は「A21-330P1A」。仕様は入力100-240V~4.4A、出力20V 16.5A、容量330W

キーストーンIIはキーホルダーに付けて持ち運べる

キーストーンIIは本体部分のみを右側面のスロットに装着する。キーストーンIIの脱着に、Windowsのロックなどのアクションを設定可能だ

Armorキャップは取り付け済みを合わせて3種類が同梱される

紫外線ライト、電池、ストラップが同梱。作りはしっかりとしている

本体天面には見えないインクで「イースターエッグデザイン」が施されており、紫外線ライトを当てるとメッセージや模様が浮かび上がる

本体の実測重量は2915g。カタログスペックの約3.0kgよりかなり軽かった

ACアダプターと電源ケーブルの合計重量は実測1091g。最大出力を必要としないときは、USB Power Delivery対応充電器を接続しよう

「HWiNFO64 Pro」で取得したシステムの概要

17インチ液晶は360Hzでちらつき無し
テンキー付きキーボードの剛性は高い

 テンキー付きの107キー日本語配列キーボードは、キーピッチが実測19mm前後、キーストロークが深めの2mm。キーボード面には高い剛性が確保されており、ゲームでエキサイトして強く打鍵してもたわみはほとんど体感できない。

 またゲーミングノートPCのキーボードということで、2000万回の耐久性を備え、複数キーの同時押しが可能な「Nキーロールオーバー」に対応している。ゲーム用途はもちろんのこと、大量のテキスト入力も快適にこなせるキーボードだ。

キーピッチは実測19mm前後

キーストロークは2mm。キートップには0.15mmのくぼみが設けられている

107キー日本語配列キーボードはオールキーRGBイルミネート仕様。ヒンジ部、パームレスト側面にもライトが仕込まれている

タッチパッドは実測130×77mm。ストロークが浅く、クリック感は良好だ

 液晶パネルはBOE Technology Group製「BOE0A00」が採用。解像度はフルHD(1920×1080ドット)だが、リフレッシュレートは360Hz、応答速度は3msを実現している。ちなみにグローバル版にはQHD解像度(2560×1440ドット)で、リフレッシュレートが240Hzのモデルも用意されている。日本向けモデルは解像度よりもリフレッシュレートを優先させたわけだ。

 なお、カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「Color AC」で色域を実測したところ、sRGBカバー率は98.1%、AdobeRGBカバー率は77.0%、DCI-P3カバー率は76.9%という値が出た。グローバル向けのQHDディスプレーは「DCI-P3 100%」とのこと。クリエイティブワークにも本機を活用したいユーザーのために、日本市場にもQHDディスプレー搭載モデルを投入してほしいところだ。

17.3型フルHD IPS液晶ディスプレーのパネルはBOE Technology Group製「BOE0A00」

実測したsRGBカバー率は98.1%、sRGB比は104.8%、AdobeRGBカバー率は77.0%、AdobeRGB比は77.7%、DCI-P3カバー率は76.9%、DCI-P3比は77.3%

ディスプレーのリフレッシュレートは最大360Hz。これはノートPC用ディスプレー最速レベルだ

CINEBENCH R23で2万を超えた!
大注目のインテル最上位CPUはさすが16コアで納得のパフォーマンス
SSDはRAID0で10000MB/sをオーバー

 最後にパフォーマンスをチェックしよう。まずCPU性能だが、「CINEBENCH R23」は20085pts、「CINEBENCH R20」は7489pts、「CINEBENCH R15」は3067cbを記録した。

 「AMD Ryzen 9 5900HX」と「NVIDIA GeForce RTX 3080」を搭載する旧「ROG Strix SCAR 17」が13502pts、5260pts、2261cbだったので、新ROG Strix SCAR 17 SEはその約1.49倍、約1.42倍、約1.36倍のスコアを記録したことになる。ASUSが2022年モデルでAMDからインテルに乗り換えたのも納得のパフォーマンスである。

ベンチマークは、「Armoury Crate」の動作モードを「Turbo」、MUX Switchを「Discreet GPU」に、「NVIDIAコントロールパネル」の「プレビューによるイメージ設定の調整」を「パフォーマンス」に、「NVIDIA GeForce Experience」の「ゲーム内のオーバーレイ」をオフにして実施している

「CINEBENCH R23」は20085pts、R20は7489pts、R15は3067cbを記録した!

「CINEBENCH R23」実行中のCPU温度は平均94.81度、最大96度、クロック周波数は平均3286.23MHz、最大3347.8MHz

 一方、3Dグラフィックス性能は「3DMark」のTime Spyで13806、Fire Strikeで30431、Port Royalで8552を記録した。

 旧ROG Strix SCAR 17が11159、24910、7036だったので、新ROG Strix SCAR 17 SEはその約1.24倍、約1.22倍、約1.22倍のスコアを記録したことになる。RTX 3080からRTX 3080 Tiにアップグレードした効果がしっかりと表われているわけだ。

「3DMark」のTime Spyは13806、Fire Strikeは30431、Wild Lifeは78069、Port Royalは8552

「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは18077(非常に快適)

 ストレージ速度はある程度予想していたが、それでも正直驚かされた。「CrystalDiskMark 8.0.4a」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は11530MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は9983MB/sを記録。PCIe Gen4 x4接続SSDをRAID0構成で積んだマシンならではの異次元の速度である。

試用機には、PCIe Gen4 x4接続SSD「SAMSUNG MZVL22T0HBLB-00B00」がRAID0構成で2基搭載されていた

「CrystalDiskMark 8.0.4a」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は11530MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は9983MB/sを記録

 バッテリー駆動時間については、ディスプレー輝度40%、「Armoury Crate」の動作モードを「バランス」、MUX Switchを「MSHybrid」に設定して、「PCMark 10 Modern Office Battery Life」を実行したところ、5時間1分動作した。実測2915gの重量にへこたれなければ、モバイルノートPCとして活用できるだけのバッテリー駆動時間を備えている。

「PCMark 10 Modern Office Battery Life」を実行したところ5時間1分動作した

3キロのボディーに耐えて、常に持ち歩きたくなるモンスターノート!!

 Core i9-12950HXとGeForce RTX 3080 Tiを搭載したROG Strix SCAR 17 SEは、直近のレビューを振り返ってみても最高クラスのパフォーマンスを発揮している。特にCPU性能については、16コア[Pコア×8、Eコア×8]、24スレッドとデスクトップPC用と同等の仕様となっているだけに、圧倒的なパワーだ。

 そして、DDR5-4800の高速メモリー、実測11530MB/s のRAID0構成のSSD、リフレッシュレート360Hzのディスプレー、Dolby Atmos対応のクアッドスピーカー、そして5時間超えのバッテリー駆動時間とスキのないスペックである。

 あらゆる場所で超高性能を享受するため、実測2915gのボディーに耐えて、常に持ち歩きたくなるモンスターマシンなのだ。

 

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