ソニーのαシリーズから始まった(ような気がする)猫AF。パナソニック(これは瞳対応ではないけど優秀な猫AFを持ってる)、ニコン、キヤノンと来て、2022年にはOMデジタルソリューションズがOM SYSTEM OM-1で猫瞳AFを搭載。残るは富士フイルムだーというわけで、出ました。X-H2S。
被写体検出機能で動物(というか猫)を指定して、ぱっとレンズを向けるとすぐ瞳を見つけてくれる。
これはイケるぞ、というわけで、いつもの「保護猫シェルター QUEUE」におじゃまして猫撮影である。訪問したら、ケージの中に子猫が5匹。兄弟猫で、最近保護されたらしい。保護されたばかりの猫は、ワクチンを打ったりウイルスチェックをしたりし、ケージから出しても大丈夫と判断されるまでは中にいるのだ。
で、この5匹はみな元気で始終じゃれ合ってる。細かく動き回る子猫たちは、猫AF性能チェックに最適(別のいい方をすると、過酷)だ。でも、こっちを向いてる真ん中の猫にちゃんとピントを合わせてくれた。
ケージ越しでも、瞳を見つけたらちゃんとそこにピントが合ってくれるってのは、猫瞳AFの基本といって過言じゃない。この写真は、ケージにほぼ頭がくっついてる(耳なんかはみ出てるし)からわかりづらいけど。
連写が速いってのは、動き回る子猫を撮るのにいい。シャッタースピードを速めにしておいて撮りまくるのである。で、何にでもじゃれつきたい年頃なので、様子を見に大人の猫がやってくるとこれである。しょうがないなあって顔でじゃれさせてるのがたまらん。
とはいえ、訪れたのは猫のお昼寝時。子猫がケージから出してもらえないのをいいことに、気持ちよさそうに寝たり、寝ぼけ眼で毛繕いしてたりするのだった。
さて、ここからはうちの猫。
AF連写テストだーとばかりに、左手にお気に入りの猫じゃらしを持って遊びつつ、連写しまくったのである。冒頭写真はその1枚。瞳じゃなくて下にピントが合っちゃってるけど、まあ写真としては、これでいい瞬間が撮れたからOKってことで。
最後は、ちゃんと瞳をとらえた写真を。前足で押さえつけてるふわふわしたおもちゃがお気に入りなのだ。
今回はハイエンド機のX-H2Sだったのだけど、主力モデルのX-Tシリーズにも、できればファームアップで現行モデルのX-T4にも猫AFがついてくれないかなあと期待しております。まあ現行モデルは無理かもしれないけど、X-T4ユーザーとしての希望ってことで。
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筆者紹介─荻窪 圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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