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講演や会議はこう変わる

ソニーが法人向けブラビアと「SLS-1A」で音と映像のソリューションをアピール

2022年07月07日 06時00分更新

 ソニーは7月6日、法人向けブラビアを始めとした同社のビジネスソリューションの内覧会を開催した。ソニーはここ数年、「LDS:Large Display Solution」として、大画面ディスプレーの展開範囲を拡大、個人向けだけでなく、大規模な展示施設向けのサイネージや企業導入などにも力を入れている。その構成製品やソリューションについて紹介する場となった。

法人向けブラビア

 法人向けブラビアとしては、7月4日に「BT30K/BZシリーズ」5機種を発表したばかり。43V型から75V型までのラインアップを揃えている。ブラビアならではの高画質やインチ展開、ユーザビリティの高さに加え、プロモードを装備。チューナーも内蔵する。法人に適したパッケージや長い保守期間なども用意。会議室だけでなく、宿泊施設や教室に設置する用途も想定しているという。また、チューナーレスの業務用ディスプレーとしては「BZ40J/BZ」「BZ40H/BZ」「BZ35J/BZ」「BZ30J/BZ」も展開している。

ホテルなどへの導入も積極的に働きかけている。

業務用ディスプレーの推移

 業務用の32型以上のディスプレーとプロジェクターの市場は2022年度に41.4万台に達する見込み。2019年度と比較して117.7%の伸長率。そのうち55Vインチ以上のディスプレーは16.2万台で市場伸長の大半を占めている。コンシューマー市場は400~500万台の規模で推移しているため、その1/10程度だという。

700cd/m2を超す高輝度が特徴のX90K/BZ

75型3枚を1枚の画面として利用する、迫力あるソリューション

グリーンバックなどを使用せず、きれいに合成ができるソリューションなど、表示デバイスだけでなくソフトウェアの提供も注力している。

 ソニーはこれに加え“Crystal LED”という画面サイズを自由に設定できるディスプレーも展開。2017年から導入を開始。2021年9月にCシリーズ(コントラスト重視)、Bシリーズ(明るさ重視)を追加し、ショールームやバーチャルプロダクションなど幅広い場所で活用が進んでいる。

Crystal LEDを背景にして人物を撮影、その前面にAR合成するデモ

手前に3Dのオブジェクトが合成されている。

 ビジネスプロジェクターについても幅広いラインアップを用意する。設置場所の規模に合わせて輝度や拡張性/設置性の提案をしている。

 加えて大画面と組みあわせる音にも注力しており、先日「SLS-1A」を5月に発表、来年1月に発売する。ラインアレイ方式でスイートスポットの広さが特徴。磁性流体スピーカーや96kHz対応DSPによる高音質に加え、最大6台の拡張が可能だ。

SLS-1A

Danteの規格に対応し、デジタルで最大6台を同時に利用できる。

Crystal LEDと組みあわせて、大画面に合った音声を訴求。また指向性をコントロールするソフトと組み合わせられるので、手前と奥で音の聞こえを変え、ショールームの手前では音を響かせず、奥に入ったらよく聞こえるといった演出も可能。

会議室ソリューション。天井のマイクで演壇や聴衆の声をとらえ、アレイスピーカーで拡声できる。ハンドマイクなどを持たずに、自然に会話できる点が特徴で、大学や大きな会議室などでの導入が増えているという。

大画面のテレビでウェブ会議を実施。会場内では奥に見えるアレイスピーカーを利用して、発言者の声が響くようにする。

天井に設置されたマイクはDanteでデジタル接続する。収音は半径7m、拡声は半径3mの範囲に対応。合計8個のマイクを内蔵。ビームフォーミング技術を用いる。単純にマイクで拾った音をスピーカーで拡声してしまうとハウリングしてしまうので、ソフトウェアを使って最適化する。

天井などに設置する旋回型カメラ。ソニーは光学12倍程度の製品の開発で先駆けている。また、昨今ウェブ会議が増えている関係で、USB接続の製品も新たに投入している。

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