週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

イエローが眩しい! ハイエンド性能が半額の「POCO F4 GT」は強力ゲーマー向けスマホ

2022年07月02日 12時00分更新

急速充電は120W対応、17分で満充電に!

 性能面で特筆すべきもう1つの要素が急速充電だ。POCO F4 GTのバッテリーは4700mAhと大容量だが、120Wの急速充電に対応しており17分で100%まで充電できるとされている。これは同じシャオミの「Xiaomi 11T Pro」と同等の機能で、付属する充電器も同じものだ。

 そこで実際に専用の充電器を用い、バッテリーが切れた状態から充電してみたところ、およそ21分で満充電となった。公式の条件とは違いがあることから17分とはいかないものの、ずば抜けて充電速度が速いことは間違いないだろう。

 ただし、120Wの急速充電をするには専用の充電器とケーブルが必要なのに加え、充電器はかなり大きく持ち歩いての利用はあまり現実的ではないことから、自宅での利用を中心に考えた方がよいだろう。一方でケーブルに関しては、本体に接続するコネクタ部分がL字型となっており、充電しながらのゲームプレイを邪魔しないよう配慮がなされているのはさすがだ。

付属の120W急速充電対応充電器を持ってみたところ。比較的手が大きめの筆者が持ってもサイズが大きいと感じる

付属の急速充電対応USBケーブルはL字型で、充電中のゲームプレイを邪魔しない仕様だ

 そして通信機能に関しては、物理SIM(nanoSIM)×2のデュアルSIM仕様となり、どちらのSIMスロットも5Gでの通信が可能だ。5Gの対応バンドはn1/3/5/7/8/20/28/38/40/41/77/78と幅広いが、他の多くのオープン市場向けスマートフォンと同様にn79(ドコモの4.5GHz帯)は対応していないので、「ahamo」などドコモの5G対応SIMで利用する際は注意が必要だ。

SIMスロットは2つ。SIMトレイは上下に挿入するタイプだ

カメラスペックはミドルクラス並みだが機能は充実

 最後にカメラについて説明すると、実はPOCO F4 GTはカメラに関して特筆した機能・性能を備えているわけではない。実際その性能を見ても、約6400万画素/F値1.73の広角カメラと、約800万画素/F値2.2の超広角カメラ、約200万画素/F値2.4のマクロカメラの3眼構成で、最近のミドルクラスのスマートフォンとあまり大きく変わらない構成だ。

カメラは約6400万画素の広角カメラと約800万画素の超広角カメラ、約200万画素のマクロカメラの3眼構成。ハイエンドというよりミドルクラスの端末に近い構成だ

 つまりPOCO F4 GTはチップセットや急速充電などに重点を置き、多くのフラッグシップモデルが力を入れているカメラは性能を抑えることで価格を引き下げているのだ。もちろんこれだけのスペックがあれば、通常のスナップショットで困ることはないだろうが、カメラにフラッグシップ級の秀でた性能を求めるならば違和感を抱くかもしれない。

POCO F4 GTの広角カメラで撮影した写真

同じ場所から超広角カメラで撮影した写真。広角カメラとはやや色合いが違ってくる印象だ

マクロカメラで撮影した写真。かなり寄ることはできるが200万画素ということもあってやはり画像は荒い

 ただ1つ、POCO F4 GTは本体の性能が高いこともあって、「Xiaomi」シリーズにあって「Redmi」シリーズにはない、特殊な効果の写真や映像を簡単に撮影できる機能がしっかり備わっている。「Vlog」「ムービー効果」「長時間露光」「クローン」などがその代表例といえ、画質を追求するよりも、楽しさや凝った写真・動画を撮影することを重視するなら満足できるだろう。

POCO F4 GTは性能が高いので、Redmi Noteシリーズでは対応が限られていた「ムービー効果」などの撮影機能はかなり充実している

 ちなみにフロントカメラは2000万画素・F値2.4とやや性能が高い。こちらもポートレート撮影やビューティー機能にしっかり対応しているので、有効活用したい。

フロントカメラで撮影した写真。ポートレートモードやビューティー機能は十分活用できる

【まとめ】ゲーミング機能は満足
それ以外の使い勝手部分にはもう少し頑張りがほしい部分も

 まとめると、POCO F4 GTはやはり高い性能を活かしたゲーミングに適したスマートフォンであることは間違いない。マグネット式ポップアップトリガーも非常に使いやすく、ゲーミングに関する配慮が多くなされていることから、ゲームプレイを重視する人が選ぶなら価格も安く、しかもメーカーが直接販売していることからローカライズなどの面でも安心感が高いので、十分満足できる内容だろう。

 ただゲーミング寄りで個性が強いデザイン、そしてカメラに特筆する要素がないことなどから、通常のスマートフォンとして利用するには、どうしても人を選んでしまう印象は否めない。120Wの急速充電など通常利用でも役立つ要素も多く備わっているのだが、横にした時にスタンドに置きづらい点や、マグネット式ポップアップトリガーのカスタマイズが弱いなど、“ゲームはしないがガジェットは好き”という人を満足させるには、もう少し頑張りが必要と感じてしまうのも正直なところだ。

「POCO F4 GT」の主なスペック
ディスプレー 6.67型有機EL(20:9)120Hz対応
画面解像度 1080×2400
サイズ 約76.7×162.5×8.5mm
重量 約210g
CPU Snapdragon 8 Gen 1
3GHz(オクタコア)
内蔵メモリー 8/12GB
内蔵ストレージ 128/256GB
外部ストレージ ――
OS Android 12(MIUI 13)
対応バンド 5G NR:n1/3/5/7/8/20/28
/38/40/41/77/78
LTE:1/3/4/5/7/8/12/17/18/19
/20/26/28/38/40/41
W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19
4バンドGSM
無線LAN Wi-Fi 6
カメラ画素数 約6400万画素
+約800万画素(超広角)
+約200万画素(マクロ)
イン:約2000万画素
バッテリー容量 4700mAh(120W充電対応)
生体認証 ○(側面指紋、顔)
FeliCa/NFC ×/○
防水/防塵 ×/×(IP53)
USB端子 Type-C
イヤホン端子 ×
カラバリ ステルスブラック、ナイトシルバー、サイバーイエロー
価格 7万4800円(8GB/128GB)
/8万4800円(12GB/256GB)
 

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事