前回に引き続き、キヤノンのEOS R7(ただし発売前の試作機)での単焦点レンズ編。
EOS R7にフルサイズセンサー用の50mm F1.8という単焦点レンズをつけたら、めちゃ似合ったのである。軽くてコンパクトなボディに、薄くてコンパクトなレンズだ。しかも、EOS R7はAPS-Cサイズセンサーなので中望遠の単焦点レンズになるんだが、それで猫を撮ると前後もいい感じにぼけてくれるのである。
EOS R7は、軽くてコンパクトで強力な手ブレ補正機構や自動水平補正機能を持ってるから片手でさっと撮れるし、レンズが薄いので猫に圧迫感も与えない。
何はともあれ、うちの猫から撮ってみるべし、ってことで冒頭写真をどうぞ。
これ、スリバチ状の爪研ぎにいた黒猫のミルを撮ろうとしたら、ちょうど伸びをした瞬間。もうどんな格好してるんだかわけわかんないし、なぜそんなかっこうで毛繕いしようと思ったのかわけわかんないけど、とっさに猫瞳AFで連写だ。カメラを向けたり近寄ったりしたらじっとしてないのはわかってたので、シャッタースピード優先にして1/320秒である。室内でもシャッタースピードを上げられるのは、明るい単焦点レンズのよさだ。
次も、同じような感じでカメラを向けたら大あくびをしたので、思わず連写した中の1枚だ。
ミルは、約1歳(正確にはわからん)。やんちゃな年頃なのが顔に出てる。もう1匹のキジトラのかふかは、約14歳(もちろん正確にはわからん)。じいさんなのでまったりしてて、飼い主にぴったりくっついたり膝に乗ったりするのが好き。だから、そんな写真を。わざと足元が入るアングルで前後のボケを強調してみた。
やんちゃな猫はやんちゃなりに、まったりしてる猫はまったりと撮るべし。そういう表現ができるカメラとレンズの組み合わせって楽しい。
後半は、いつもの「保護猫シェルター QUEUE」で撮りまくりだ。まずは、顔のアップから。このレンズ、30センチまで寄れるので顔のアップも撮れるのだ。
もういっちょ、今度は爪を研いでるキジトラだ。長毛のふさふさがカッコよくて、“たてがみ”みたいだ。ちょうど爪を研ごうとしてたので、ぐぐっと寄って構図を作ったら、こっちをちらりと見たのである。カメラ目線で爪を研ぐ猫。
最後は、かわいいヤツを。
この連載、「這いつくばって猫に近づけ」というくらいで、基本的に這いつくばって猫の目の高さで猫と仲よくなって撮ろう、的な方針なのだけど、上から撮ってもかわいいのだ。そのとき重要なのは、目線をもらうこと。
見上げた顔ってのはかわいいのである。目が大きく開くってのもポイント高い。で、左手におもちゃを持ち、右手にカメラを持って、ほぼ真上から撮ったのがこれだ。RF 50mm F1.8は約160グラムと軽いので、片手でカメラを構えても苦じゃないのだ。
最近、キヤノンは重厚長大高性能高画質なレンズラインナップといっしょに、その対極ともいえる軽くて小さくて手ごろで機動力重視のレンズも開発してるんだけど、その小型・軽量シリーズってEOS R7が一番似合うんじゃないかと思う。猫と遊びながら撮れるしな。
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筆者紹介─荻窪 圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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