6月26日の「Grand Final」を生観戦!
「NORTHEPTION」が世界トップ3の「ZETA」に勝利! 「2022 VCT Challengers Japan Stage2」決勝大会レポートをお届け
2022年6月25~26日、さいたまスーパーアリーナにて、ライアットゲームズのタクティカルFPS「VALORANT」の国内大会「2022 VALORANT Champions Tour Challengers Japan Stage2:Playoff Finals」が開催された。25日は「Upper Final」および「Lower Final」、26日は決勝大会の「Grand Final」となる。
今回はGrand Finalを取材する機会を得たので、その模様をお伝えしたい。
「Masters2」の切符を手にしたチームは、「NORTHEPTION」!
まずは、VCTについて軽く説明しておこう。VCTは「VALORANT Champions Tour」の略称で、地域大会の「Challengers」(年2回)、国際大会の「Masters」(年2回)、そしてVALORANTの世界王者を決める「Champions」の3段階で構成されている。
1回目の国際大会である「2022 VCT Masters Stage1」は、日本のeスポーツチーム「ZETA DIVISION」が出場し、世界各国の強豪チームを倒してトップ3に君臨。彼らの活躍は国内ファンに熱狂と感動をもたらし、大きな話題となった。
今回取材したGrand Finalは、ZETA DIVISIONと「NORTHEPTION」が競い合った。両チームは25日のUpper Finalでも対戦しており、2-0でZETA DIVISIONが勝利を収めている。なお、昨年のChampionsで活躍した「Crazy Raccoon」はLower Finalに出場していたが、残念ながらNORTHEPTIONに敗北。Crazy Raccoonを制したNORTHEPTIONは、再びZETA DIVISIONに挑むことになったわけだ。
Grand Finalを勝ち抜いたチームは、7月よりデンマーク・コペンハーゲンで催される今年2回目の国際大会「2022 VCT Masters Stage2」に出場できる。
Grand Finalは「BO5」(最大5マッチで、3マッチ先取したチームの勝利)を採用。ZETA DIVISIONが選んだマップは「アイスボックス」「フラクチャー」で、NORTHEPTIONは「ヘイブン」「アセント」となる。それぞれのチームがピックしたマップを舞台に、戦いの火ぶたが切られた。
第1マップはアイスボックス。序盤はNORTHEPTIONが一気にリードを取るも、ROUND7からZETA DIVISIONが怒涛のチームプレイでリードを奪っていく。続く後半戦もZETA DIVISIONが有利と思われていたが、NORTHEPTIONが巻き返しを図ってほぼ互角の状態となった。終盤でNORTHEPTIONは必死に抵抗および反撃を行い、そのまま第1マップの勝利を掴んだ。
第2マップはヘイブン。序盤はNORTHEPTIONがリードを取り、ZETA DIVISIONにプレッシャーをかけていく。途中からZETA DIVISIONのファインプレイが刺さり、形勢は逆転。アグレッシブなプレイが炸裂するたびに、会場から歓声が湧き起こった。世界トップ3に輝いたZETA DIVISIONの凄みを堪能でき、思わず鳥肌が立ってしまった。
結果、第2マップは13-4でZETA DIVISIONの勝利。この時点で両チームともに1点を取っている状況で、先の展開が読めなくなってしまった。
第3マップはフラクチャー。序盤はZETA DIVISIONが優勢だったが、ROUND 5からNORTHEPTIONが猛威を振るい、リード差をつけていく。ZETA DIVISIONは負けじと反撃を試みるが、NORTHEPTIONの猛攻は一行に止まらない。
NORTHEPTIONは猪突猛進の勢いを維持したまま、13-4で第3マップを制した。NORTHEPTIONのリベンジ達成、ならびにMasters進出の夢は現実になりつつある。しかしながら、ZETA DIVISIONが逆転する可能性も十分あり得る。2-1でNORTHEPTIONがリーチをかけたが、それでもまだどのチームが勝つかはわからずにいた。
第4マップはアセント。NORTHEPTIONがアセントを制したらMasters進出決定となるが、ZETA DIVISIONが勝利すれば2-2となり、次の第5マップへ持ち越しとなる。
双方の攻防戦はとても激しく、しばらく手に汗握る展開が続いた。中盤からNORTHEPTIONのプレッシャーに翻弄され、ZETA DIVISIONは再び窮地へと追い込まれてしまう。1本、また1本とラウンドを制していくNORTHEPTION。終盤に再び逆転のチャンスを得たZETA DIVISIONだったが、最後はNORTHEPTIONが第4マップを制し、3-1でMasters Stage2の挑戦権、そして優勝のトロフィーを手にした。
世界トップ3のZETA DIVISIONは、惜しくも敗退となった。しかしながら、両チームの激闘にはeスポーツの醍醐味が存分に詰まっており、心が物凄く熱くなったものだ。仕事であることを一時的に忘れ、VALORANTファンとして両チームを熱心に応援する自分がいた。
リベンジを果たし、見事優勝を決めたNORTHEPTION。NORTHEPTIONのBlackwiz選手は、「僕らが世界大会でどれぐらい通用するかはわからないですが、ZETA DIVISIONが残した世界3位の記録を塗り替え、日本が世界でも通用するところを見せたい」と意気込みを語っていた。日本代表チームとして世界へと羽ばたくNORTHEPTIONに期待したい。
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