28時間使える「M2搭載MacBook Pro 13インチ」超高効率ノートブックの誕生【実機レビュー】
2022年06月22日 22時00分更新
アップルの発表通りのM2チップの性能向上
M1とM2の違いと言えば、まず気になるのが、1年半ちょっとの間にどれだけ性能が向上したかということだろう。ベンチマークテスト結果について詳しくは別の記事で紹介する予定だが、ここでは最もポピュラーなベンチマークテストアプリ、Geekbenchによって性能を比較しておく。このテストでは、比較的純粋なCPUとGPUの性能を評価できると考えられる。
まずは、結果の数値を一覧表で確認しておこう。
数値だけでは分かりにくいので、Geekbenchの結果のうちCPU性能を取り出してグラフで比較しよう。シングルコアの性能とマルチコアの性能を、それぞれ比較している。
まず1つのコアだけの性能では、M1の1710に対してM2では1918となっていて、約12%の向上が見られる。マルチコアでは、M1の7578に対してM2では8941で、約18%向上している。どちらもコア数は8で同じなので、これはM2の方がマルチコアの効率が高いことを示している。またこの比率は、WWDCの基調講演で示された1.18倍というCPU性能向上の数値とぴったり一致している。
次に同じくGeekbenchのGPU性能を取り出してグラフ化してみよう。
Geekbenchでは、GPUを数値計算に使用した際の性能を計測する。その際のAPIとしてOpenCLを利用する場合とMetalを利用する場合の2通りがある。比率だけを示すと、OpenCLでは約44%、Metalでは約41%の性能向上となっている。このテストの結果は、APIのバージョンによっても変化するので、やや流動的なものながら、いずれもWWDCで発表されたGPUの性能比の1.35倍を上回っている。ただし、M1搭載モデルのGPUが8コアだったのに対し、今回テストしたM2モデルのGPUは10コアなので、その違いが上乗せされていると考えるべきだろう。
まとめると、MacBook Pro 13インチでは、M1搭載モデルとM2搭載モデルを比較して、CPU性能では2割弱、CPU性能では4割程度の性能向上が得られるのは間違いなさそうだ。これを大きいと見るか小さいと見るかは人それぞれだろう。いずれにしてもWWDCでの発表通りであり、過度な期待は禁物ながら、実機でもアップルの目論見どおりの性能が発揮できているのは確かだ。
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