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2030年頃の6G商用化に向けた実験

富士通、ドコモ・NTTと「6G」共同実験へ。100Gbps超の安定通信目指す

2022年06月07日 17時30分更新

共同実験のイメージ

 富士通は6月6日、NTTドコモと日本電信電話(NTT)と、第6世代移動通信方式(6G)の実用化に向けた共同実験を行なうことで合意し、実証開始に向けて取り組みを始めると発表した。

 本共同実験では、6Gで利用が検討されている100GHz帯および300GHz帯の高周波数帯(サブテラヘルツ波)の電波を用いた、障害物による遮蔽に強い高速通信技術を開発するとともに、化合物半導体を活用した高周波無線装置の実現を目指す。

 6Gは、2030年頃の本格的なサービス提供に向けて検討が進められている新しい移動通信方式で、5Gが持つ高速・大容量、低遅延、同時多数接続といった特長をさらに進化させ、かつ低消費電力での通信の実現を目指して、国際的な研究開発が進められている。

 5Gを上回る高速・大容量通信には、より広い周波数帯域の活用が不可欠であり、6Gでは100GHzを超える高周波数帯の利用が検討されている。これにより5Gの10倍となる、100Gbpsを超える通信速度を実現できる可能性があるが、電波は周波数が高くなると障害物で遮蔽されやすくなる性質があり、離れた地点間での通信が難しくなる傾向があるという。

 そこで今回、複数のサブテラヘルツ波アンテナを分散配置し、受信端末に対して様々な方向から幅広く同時に電波を発射する分散MIMOの共同実験を行なう。本共同実験を通して、障害物による遮蔽に強く、100Gbpsを超える高速無線通信を安定して実現する技術開発を目指す。

 また、富士通はサブテラヘルツ波における高速・大容量通信を小型・低消費電力で実現するために、窒化ガリウム(GaN)やインジウムリン(InP)などの化合物半導体を活用した高周波無線装置の実現を目指す。

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