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コロナ禍でSNSやマッチングアプリが出会いの場として機能

「SNS友」がいるのは普通。趣味やオフ会で出会っている人も

2022年05月31日 09時00分更新

SNSを通じて出会う人たち

 SNSで知り合い、直接会う人が増えている。どのSNSでどのように出会っており、どんな危険性があるのか。10~60代男女を対象としたLoveMAによるSNSでの出会い方調査(2022年1月)を見てみよう。

 面識がない人とSNSのメッセージ上でやり取りしたことがあるか聞いたところ、「ある」は70%に上り、「ない」(29%)を大幅に上回った。匿名で利用できるSNSは、面識がない相手でもやり取りするハードルが下がるようだ。

 続いて、SNSでつながった人と実際に会ったことがあるか聞いたところ、34%が「ある」と回答。これは、面識がない人とSNSを通じてやり取りしたことがある人の約半数に及ぶ。SNSでの出会いは一般化している。

 なお、実際に会うことになったきっかけは、マッチングアプリやオフ会、趣味での意気投合、共通の悩みを抱えていたから、などが挙げられる。同じアーティストが好きで一緒にライブに行くとか、同じゲームが好きで一緒にプレイするなどもきっかけとなるようだ。

 SNSを通じて知り合った人と現在まで続いている割合は70%におよび、そのうち22%が恋愛関係として続いている。SNSではハッシュタグや語句検索機能で気が合う人を見つけやすく、関係性が長く続くことも多い。

 若者はInstagram、中年層はFacebookで出会っており、LINEはオープンチャットが出会いの場だ。また、Twitterは同じ趣味や考え方同士でつながっている。

 「SNSで知り合った人と会ったことがある」という学生は多い。コロナ禍で学校に行く機会も少なかったため、SNSやマッチングアプリが出会いの場として機能したという。同じ大学の学生同士がつながり、情報交換をしたり、友達もできたそうだ。

警察庁「令和3年の犯罪情勢」より

SNSを通じた出会い4つの注意点

 一方、長くやり取りしていても、SNSを通じた出会いには危険性がある。警察の発表によると、SNSでの出会いによる性的被害の加害者のうち4割が、性別・年齢・職業などを偽っているというデータもある。

 まず、すぐに連絡先を交換しないこと。ストーカーや犯罪などにつながる危険性があるためだ。住所や電話番号などは安易に教えず、家の写真や最寄り駅がわかる写真なども送らないことが大切だ。

 会う場所は2人で決めること。相手が指定した店や場所にすると、周囲に仲間がいて囲まれて宗教やビジネスの勧誘を受けたり、高い店でぼったくりに遭うこともある。

 荷物は置きっぱなしにせず手元に置いておくこと。財布からお金が抜き取られるなどの危険性があるためだ。

 また、飲み物に睡眠薬などを入れられて性被害に遭う事件なども起きているため、常に危機意識を持つことも重要だ。

 SNSでの出会いは一般化しており、良い出会いにもつながっている。一方で事件に遭遇するなどのリスクもある。自分の身を守りながら、安全に利用するようにしてほしい。

著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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