カード長は実測で295mmと大きめ
水冷と空冷で冷やす場所が異なる仕様
カードの外観に話を移そう。カード長は実測で約295mm(※突起部除く)あり、マザーボードに装着した際、垂直方向にブラケットから34mmほどはみ出ているため、カードサイズはかなり大きめだ。
GPUクーラーは2.6スロット占有タイプで厚みがあり、簡易水冷クーラーながらも80mm角相当のブロワーファンを1基搭載している。ASUSによると、このブロワーファンと簡易水冷クーラーで冷却する箇所を分けているそうで、前者は基板と電源部、後者はGPUとメモリーチップを担っているとのこと。
GPUクーラーからラジエーターに伸びる2本のホースの長さは約50cmで柔軟性も良好。PCケース内での取り回しも比較的容易だ。また、ラジエーターは272(W)×121(D)×54(H)mmで、俗に240mmクラスと言われるサイズ。なお、ROG Strix LC GeForce RTX 3090 Tiは、GPUコアの負荷が低いときにファンの回転を停止する「0dB Fan」という機能も備えているほか、先のGPU Tweak IIから0dB Fanを無効にし、常に回転し続けるようにすることも可能だ。
さらにGPU Twek IIのAdvanced Modeでは、「Left and right fan speed」でラジエーターの2基のファン、「Middle fan speed」でGPUクーラー上のブロワーファンの制御内容を変更できる。回転数を1%刻みで0~100%に固定できるほか、ファンカーブから各温度における回転数を任意に指定することも可能だ。
また、その2基のファンとGPUクーラー表面にはLEDが搭載され、派手に光らせることもできる。なお、LEDの制御はユーティリティーソフト「Armoury Crate」(Version 3.1.3.0)の「Aura Sync」から行ない、エフェクトは常時点灯を含めて10通り用意されている。
補助電源コネクターは、PCI Express Gen 5世代の拡張カードに準拠した「12VHPWR」コネクターを1基搭載する。12ピンの下部にセンサー用の4ピンを備えるコネクターで、RTX 3090 TiのTGP450Wを超える、最大600WのTGPに対応できる。
ただし、この規格に対応する電源ユニットはまだほとんど市場に出回っていない。そこで、本製品では12ピンから3系統の8ピンに分岐するケーブルを同梱し、従来の電源ユニットでも使用できるようにしている。また、映像出力端子はDisplayPort 1.4a×3とHDMI 2.1×2があり、カードの厚みを活かしてHDMIを2系統用意している点はありがたい。
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