ローランドは5月10日、シンプルな操作で本格的なテクノやヒップホップなどエレクトロニック・ミュージックを生み出せる手頃なサイズと価格の電子楽器「AIRA Compact」3機種を発表。5月27日に発売する。
同社は1972年の創業より数多くの製品を世に送り出し今年4月に50周年を迎えた。同社の電子楽器は時代ごとの名だたるミュージシャンに愛され、テクノやヒップホップなど音楽シーンの形成にも影響を与えており、2014年には最先端のエレクトロニック・ミュージックに即したサウンドとパフォーマンス性を提供する「AIRAシリーズ」のリズムマシンやシンセサイザーを発表した。
新製品となるAIRA Compactの3機種は、同社が長年にわたって蓄積してきた電子楽器のノウハウと本格的なサウンドを凝縮して搭載。シンプルな操作で気軽にエレクトロニック・ミュージックの演奏や制作を楽しめる新しいコンセプトの電子楽器としている。
BEAT MACHINE「T-8」は最新のエレクトロニック・ミュージックでも多用される、象徴的なローランドのドラム/ベース・サウンドを、どこにでも持ち運べるコンパクトなボディに搭載。名器と呼ばれるリズムマシン「TR-808」「TR-909」「TR-606」と、ベース・シンセサイザー「TB-303」のサウンドを組み合わせて楽曲を構築できる。ドラム・シーケンサーは6つトラックを持ち、上記TRシリーズで採用された「TR-REC」と呼ばれる操作システムを装備。操作を止めずにアイデアを形にできる。「ステップ・ループ」や「パターン・シフト」、「プロバビリティ」といったさまざまな内蔵ツールを駆使し、ダイナミックなパフォーマンスを実現。
CHORD SYNTHESIZER「J-6」はクリエイティブなコード・シーケンサーと、往年のシンセサイザー「JUNO-60」の音色を組み合わせた、楽曲のアイデアを簡単に具現化できるシンセサイザー。ACBで再現したJUNO-60のサウンドを備えるシンセ・エンジンを搭載するほか、幅広いジャンルに対応する100種類の内蔵コード・セットから呼び出し、キーボードを押すだけで自然なコード進行を構築できる。内蔵のコードに追加して動きをつけるアルペジオやリズミカルなフレーズを、コードごとに108種類用意。ステップ入力によって進行をすばやく組み立て、専用の「フィルター」と「エンベロープ」の操作でサウンドを微調整し、カスタマイズも可能な「ディレイ」と「リバーブ」のエフェクトでサウンドを仕上げることが可能。
VOICE TWEAKER「E-4」はマイクで入力した音声の声質や音程を変化させることができる。スタンダードなボーカル・エフェクトに加え、ライブ・パフォーマンスのためのルーパー機能を備えており、音質と精度の向上やビート・ボックスをよりパンチの効いたサウンドに仕上げたり、音声を印象に残る強烈なサウンドに変化させるなど、幅広い音声の加工が行なえる。「ピッチ」と「フォルマント」のスライダーを操作して、ボーカルの音声の高さを調整したり、ロボットボイスに変化させたりすることも可能。各種エフェクトを搭載するほか、その場での多重録音によってパフォーマンスを作り上げられるルーパーを内蔵し、サウンドを切り刻んでユニークな効果をかける「スキャッター」機能も備える。
いずれも5月27日発売で、価格はオープンプライス。
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