マイクロソフトは5月11日、同社公式ブログにてWindows 11のアクセシビリティー機能の追加に関する記事を公開した。
Windows 11には障がいのある人々に向けて設計された多様なアクセシビリティー機能が備わっており、新たにこれらの機能をより見つけやすく、使いやすくするための新設定ペインなどが強化されている。
オンライン ミーティングやリモートコラボレーションといった新しいワークスタイルにより、多くの情報が利用者の注意力を削ぐようになっていることがあり、単に気を散らすなど精神的疲労をもたらすほか、特にADHDの方にとっては作業が困難なことがある。マイクロソフトは注意力を削ぐ要因となる通知の数を削減する「応答不可モード」を追加したほか、新たに「フォーカスセッション」を導入。フォーカスセッションを開始するとWindowsは応答不可をオンにし、タスクバー バッジをオフにする。フォーカスはクロックアプリと統合され、集中力を高めるためのタイマーや、休憩をリマインドしてくれる。
聴覚障がいのある人や、誰もがWindowsで音声コンテンツを利用できるようにするためには「ライブキャプション」を導入。Microsoft Edgeなどのアプリケーションやマイクからの音声を含む、あらゆる音声の内容を自動的にテキストに書き起こすこごあできる。画面の下部に表示される一般的なクローズドキャプションとは異なり、Windows 11のライブキャプションは、画面の上部 (ほとんどのシステムではカメラの真下) に表示でき、リモート会議に参加しながら容易にキャプションを追うことができる。
キーボードやマウスを使うのが困難な人に向けて、新しい音声アクセスを提供。現在のところ音声アクセスはWindows Insiders向けに提供されており、PCのあらゆる操作が音声で利用できることを目指しているという。音声アクセスには操作方法を説明する対話型ガイドも用意。Windowsのナビゲーションやインタラクションに加え、グリッドや番号のオーバーレイ表示を使ってキーボードやマウスなどの標準入力を音声でエミュレートでき、あらゆるアプリやウェブページのコンテンツにアクセスが可能。
また、ナレーターのナチュラルボイスを提供開始する。音声読み上げのナレーターには「現在の音声は聴き心地が悪い」という利用者の意見があるとして、マイクロソフトでは視覚障がいのある方にもウェブ閲覧や読書、メール作成などを楽しめるようにナレーターに自然な音声を搭載。新たにナレーター音声はWindowsデバイス上で稼働する最先端の音声合成技術を活用し、一度セットアップすれば新しい音声はいつでも (インターネット接続がなくても) 利用できるという。現在のところナレーターのナチュラルボイスは、アメリカ英語に対応。
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