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シャープのライカカメラ搭載スマホ「AQUOS R7」は、デザイン変更、弱点克服で大幅進化

2022年05月10日 09時30分更新

 シャープが、今夏モデルのフラグシップ機「AQUOS R7」を発表。7月以降でのドコモ/ソフトバンクからの発売を予定している。メディア向けに体験会が実施されたので、写真中心に見ていく。なお、発売日が少し先で開発中ということもあり、カメラについては実際に試すことはできなかった。

AQUOSシリーズのライカカメラ搭載モデル第2弾「AQUOS R7」が発表

前モデルのエッジタイプからフラットなデザインに変更
発熱対策にもさらに力を入れている

 まずは外観から。エッジディスプレーを採用していた「AQUOS R6」と異なり、ディスプレー、上下左右側面すべてがフラットなデザインに大きく変化している。エッジディスプレーはサイズや厚みの割には握りやすさでメリットがあるが、どうしても誤操作や保護フィルムを選ぶなどのマイナス点もある。本機ではフラットになった分、手に持った際の大きさは感じるものの(サイズや重量の詳細はまだ未公表)、シンプルですっきりしたデザインでもあり、ハイエンドスマホとしては違和感がない。なお、背面・ディスプレー面とも、「Gorilla Glass Victus」を採用。背面は磨りガラスのような処理を施し、手触りがいいほか、大人のたたずまいとなっている。

カラバリはブラックとシルバーの2色

磨りガラス風の処理が施された背面。手触りも○

カメラ部分のデザインはスッキリに。ライカ側のブランド戦略の変更に合わせて「LEITZ」の表記となっている

カメラ部分の出っ張りは控えめに

こちらはブラックの背面

背面に使われているGorilla Glass Victusの実物

 側面をフラットにして、フレーム部分を広げたことによって生じたメリットの1つが発熱への対策だという。発熱については、SoCの微細化、一体化した放熱シートの配置、動作の最適化などの要素もあって、高負荷時の温度上昇を抑えている。なお、充電中のゲームプレイについては、バッテリー残量が90%を超えた時点で、バッテリーを通さずに給電する「ダイレクト給電」機能が前モデルから用意されており、発熱の心配は小さい。

右側面には電源キーとボリュームキーがある。ついにアシスタントキーが無くなる

フラットなデザインになったぶん、ゴツさやカタマリ感もあるのだが、ハイエンド端末なのでそれほど気にならない? イヤホン端子もしっかりあり

30分近く負荷をかけた場合でも温度は若干低めに

センサーサイズは1型で同じだが、新開発で画素数は2倍以上
AFやアプリのUIなどを大きく改善

 注目のカメラについては、前モデルと同様の1型センサーを搭載する。しかし、センサー自体は新開発で約4720万画素(前モデルは約2020万画素)と画素数が倍以上になっている。前モデルの大きな弱点であったAFの遅さを改善。スマホでの利用を前提に開発された新センサーゆえに可能になった、すべての画素でフォーカス位置を検出できる「全画素Octa PD AF方式」により、AFは約2倍に高速化しているという。

こちらが実際のセンサー。スマホでの利用を前提に画素数だけでなく、機能面も強化されている

通常は4つの画素を1つとして扱うビニングモードで撮影するが、その際は1画素あたり、AQUOS R6よりさらに大きな面積で光を受けることができる

 また、人物やペットなどを撮影する際は、AIで被写体を認識。動きがある場合でも自動で追尾する機能が搭載されている。今回の体験会ではその様子のデモが用意されていた。また、人物については瞳AFもあり、正確なフォーカスが可能とする。レンズはF値1.9の「SUMMICRON」である点は前モデルと同じ。ただ、フレアの多さがやや指摘されていた前モデルに対し、低反射処理を施し、反射を60%削減している。

動くペットの絵のパネルにフォーカスが自動で追尾

 画素数の多さは、望遠での撮影時にも威力を発揮する。AQUOS R7は前モデルと同様に、焦点距離19mm相当のレンズ1つで多様な画角に対応するが、デジタルズームでの画質に期待が持てそうだ。また、普段は4つの画素を1つの画素として扱うビニングモードで1180万画素相当で撮影(設定の切り替えで4720万画素相当の高画素モードでも撮影可)、望遠時は自動でモードを切り替える。こうしたモードの細かな切り替えで、大型センサーゆえに生じる消費電力の大きさをコントロールしているとのことだ。

実際のレンズ。薄いスマホに1型センサーを搭載しているので設計は大変そう

 なお、カメラアプリにも今回しっかり手を加えており、画角の変更が簡単になるなど、カメラ好きでも違和感なく操作できる使い勝手になっているとのことだ。この部分にも期待できそうだ。

 もう1つのアピールポイントであるディスプレーは、240Hz対応の6.6型(1260×2730)「Pro IGZO OLED」の採用は変わらないが、動画コンテンツに合わせた超解像技術による高精細化、動画のフレーム補間などのAIを活用した機能を追加。デモでもその効果を実感できた。

森のデモ映像では葉の細かな部分で超解像技術の威力が確認できた

前モデルで弱点と言われた部分を改善
完成度が高まったライカカメラスマホとして期待が膨らむ

 そのほか、Qi準拠のワイヤレス充電や5Gでのミリ波のサポートなど、ハイエンドスマホに欠かせない機能を広くサポート。なお、ネットワーク面では、ドコモ/ソフトバンクの両社で販売される端末について対応バンドに差は無いとのことで、SIMスロットもnanoSIM+eSIMとなっている。

ミリ波対応に加え、スピーカーも強化されている

eSIMにも新たに対応した

 AQUOS R6では弱点と言われていた部分をことごとくカバーするなど、派手ではないものの大きな進化を果たしたAQUOS R7。カメラを含めた、実機のテストが楽しみな1台と言える。

シャープ「AQUOS R7」の主なスペック
ディスプレー 6.6型Pro IGZO OLED(19.5:9)
240Hz対応
画面解像度 1260×2730
サイズ 未定
重量 未定
CPU Snapdragon 8 Gen 1(オクタコア)
内蔵メモリー 12GB
内蔵ストレージ 256GB
外部ストレージ microSDXC(最大1TB)
OS Android 12
5G対応 ミリ波、サブ6
無線LAN Wi-Fi 6
カメラ画素数 約4720万画素(F値1.9、19mm相当)
+約190万画素(測距用)
イン:約1260万画素(F値2.3、27mm相当)
バッテリー容量 5000mAh
防水/防塵 ○/○(IPX5,8/IP6X)
FeliCa/NFC ○/○
生体認証 ○(画面内指紋、顔)
USB端子 Type-C
イヤホン
カラバリ ブラック、シルバー
発売時期 7月以降
販売キャリア ドコモ、ソフトバンク
 

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